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#098 フランスの村々へのスケッチ旅(その2) 水彩画への挑戦

 今回のスケッチツアーでは初めての水彩画スケッチに挑戦した。屋外でのスケッチでもあり時間も少ないから、何回かに分けて重ね塗りをする本格的な水彩画はできない。いつも描いているペン画を5割〜7割くらいのところで止める。これが難しい。ついつい、目の前の景色に引っ張られてグングンと描き込みたくなる。暗いところはハッチングを入れたくなる。そこをグッと我慢して止める。そして、その後着彩する。
 色を着けると線がいきなり「枠」として目立ってしまい、イラストや塗り絵のようになってしまったり、折角書いた線が消えてしまったりする可能性がある。色の濃さや、塗る所と塗らずに残す所を判断するのが難しい。
 そもそも購入したホルベインの24色セットには、赤色がクリムソンレーキ・ローズマダー・バーミリオンヒューの3種、緑色はコバルトグリーン・パーマネントグリーンNO.1・パーマネントグリーンNO.2・テールベルト・ビリジャンヒューの5種、青色もコンポーズブルー・セルリアンブルー・コバルトブルーヒュー・ウルトラマリンディープ・ブルシャンブルーの5種ある。黄色は4種だ。これらをどう混ぜて使うか。
 このようなことを現地で試行錯誤するつもりでフランスに乗り込んだ私は、全くの楽天家。
 頬に風を感じながら、小鳥のさえずりを耳にしながら失敗の連続を楽しんだ。失敗は次のステップへの通過点。失敗しなければ改善点は見えない。
 素晴らしい作品を仕上げる必要はない。素人というものは気楽なものだ、と思いながら馴れない筆を動かした。