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ある卒業生の10年後の今/研修医を終えて/calling(天職)

研修期間3年を終え4月から赴任地へ就く卒業生から連絡があり、行く前に会いましょうと。彼とは受験生一年間だけの指導でしたが、その時に伝えた考え方は研修期間にも全て実践したそうです。結果、同期や上司に一目置かれ4月から第一希望の赴任地に。大したことではないのですが皆が意外と意識してないこと。

人は社会に出ると誰もが指導者の立場になる時があると思います。同僚、上司、顧客への説明、部下や後輩たちへの指示、全て指導的かつ解説的要素が不可欠です。だらだら伝えても現場では何も伝わらない。彼に受験期よく言ったものです。「この段落要旨は?」……「長過ぎです、もっと簡単かつ分かりやすく」と。段落要旨の簡潔さは受験英語だけに求められる訳ではないようです。

勿論、これはほんの一例です。段落要約ができると次にそれをどう展開するか、正に、(論説文や)自由英作文です。字数によって「句と節」、「一般・抽象論と具体論」を使い分ける。そこに強弱濃淡をつけると相手に簡潔にかつ興味も合わせてmessageを伝えられる、つまり、英語・日本語問わず受験でも現場でも述べることができます。

この3年間の研修を終えた卒業生と今日会って話をしてきました。

4年ぶりの再会ですが、10年経って人はこんなにも成長するのかとただただ感心。4月から赴任地で外来担当医になるそうです。当時最後の授業時に大泣きした少年が今日は逞しい一人前の男になってました。

残業、土日出勤一度も辛いと思ったことはないそうです。仕事がcalling(天職)と思え、経験する全てが勉強でそれらを体系化出来ることがとてもやり甲斐を感じると。

彼が苦しんだ現役受験時に数学・物理の基礎に戻ったこと、そして浪人時に思考の体系化の重要性を繰り返し伝え、彼自身が物理の各分野が力学に全て集約できることの確認がその後の全ての体系化の原点になったそうです。

彼は、今後、医学博士号や海外留学も。How promising! その日の夜も病院に戻って入院患者さんの様子を見に行きますと言って帰っていきました。

また卒業生から追い抜かれました。それでいいです。

若い人たちの基礎に関わることが私の仕事ですから。



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