【HSP】誰も傷付けたくないから何も言わない
誰も傷付けたくない
傷付く痛みを人一倍知っているから。
どれだけ痛かったか覚えているから。
私はHSPだ。
人に意見を言ったり、思いを伝えるのが苦手。
相手を傷つけないように、言葉を選び言い方を選び、言うタイミングを考えているうちに、億劫になってきて結局何も言わずに終わるのだ。
自分が言われて辛かった事、されて嫌だった事を鮮明にに覚えている。
それがどれだけしんどいか知っている。
だから人にそんな思いをさせたくない。
あと、意見の擦り合わせが上手くいかずに、相手が怒り、自分が傷付く結果となるのもごめんだ。
物分かりがいいねとか、優しいとか、
何でも我慢しているから時にはメンタルが強いねとまで言われる事すらある。
お豆腐メンタルを必死に守るための鎧が、逆に強靭なメンタルの持ち主だと錯覚させているのだろう。
なんだか笑える。
そんなこんなで誰にも何も言わないスタンスを貫いて生きてきた。誰にでも文句や意見を言える人の心理なんて理解しがたかった。
だが最近、自分のように誰にも何も言わないのは、卑怯でずるいように思える。
職場のスタッフの言動がきっかけだ。
そのスタッフは、自ら勇気を持って思っている事を伝え、そのせいで上司と口論になり、それでも泣きながら意見を伝え、最終的に退職する事となった
これが正しい方法なのかは分からない。
だが私はその姿を見て、自分の事を恥ずかしいと思ったのだ。
そのスタッフが泣きながら伝えている事は、私が日々職場で感じでいる不満そのものもで、他のスタッフ仲間と愚痴っている内容そのものもだったから。
自分は揉めるのをひたすら恐れ、保身のために、傷つかないために何も口に出さなかった。
それをそのスタッフはたった1人で、自分の言葉で、傷付く事もかえりみず伝えたのだ。
私はそこに負い目を感じた。
まぁだからといって、自分もそんな風に強くあれるかと言えば、そうではない。
今も変わらず物陰に潜むように、言葉や思いを飲み込み、伝えるべき事を伝えず、不満ばかり抱えて生きている。
だが、今回の一件で、少しずつでも自分の思いを口にして伝える努力をしてみようかと、
そう思えるようになった事が私にとっての進歩なのだ。