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ビスも使うけど最終的には完全に見えない状態で仕上げる木ダボを使ったディテール
木で何かを作るときに金属を使うかどうするか問題があります。
作品のテーマや性質によっていろいろな考え方がありますが、見た目の綺麗さを優先して木だけで作りたいときが多いです。
また、木材同士で凹凸を作って接合する継ぎ手は精度よく作れば金属よりも頑丈に仕上げることができます。
ただ、ホゾを切るよりビスを打つほうが格段に作業スピードは速いので、時々ビスに頼るときもあります。
しかし、理想を言えばビスは見えたくない気持ちもあるので、打ち込んだビスが見えないように工夫をします。
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去年設計・製作をしたこちらの椅子は外からの見た目では木材しか見えない状態になっていますが、座面と脚部はビスで接合されています。
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やり方はシンプルで、座面にダボ穴を浅く掘り、そこにビスを打ち込みます。
さらにその上から接着剤と共に木のダボを打ち込み表面を研磨します。
このようにしてできたビス止めは、ビスが抜けることが無く、表面は木材なので塗装もしっかり行うことができ、完全な平割面は触ってもストレスがありません。
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ダボがある両側の2点で固定されていますが、あの部分にビスが見えている状態とでは印象にかなり差があると想像できます。
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サイズが小さく杉材で統一されていることもあり、できるだけ素材のばらつきが無いほうがこの作品にとっては良いという考えなのでこのような作り方になりました。
この技法は結構普通に使われているらしいので、世の中にある木製品を注意深く観察すると、隠されたビスの存在を見抜けるかもしれません。
おそらく、木工の世界ではビスを隠すだけでなく、いろいろな金属との組み合わせ方があるんだと思います。
それが結果的に綺麗で強度の高い作品を作ることに繋がるので、勉強して知見を広げていきたいと思います。
おわり
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