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アーチ状の手摺一体型の笠木を使った椅子を製作するにあたって
木工の作業工程において木を曲げることは少しハードルが高く、蒸すことで木を柔らかくする方法においては大型の蒸し器が必要であり、薄い曲げやすい木を幾重にも重ねて曲げた状態で接着する方法においても同様に大型の木治具が必要になります。
この工程上の特異性から、家具屋の中でも曲木は扱っていない工場もあります。
一方で曲木が持つ魅力は他の技法に代わるものが無く、曲木を扱いたい欲はものづくりをする皆が持つ一つの目標でもあります。
大型の蒸し器は容易できないので、今回は治具を使った曲木を基本に倣ってやっていきたいと考えています。
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治具はアーチの前後で別々のものを用意し、外側のユニットは円弧の部分と直線の部分で分けて作り、作業がしやすい状態で作る作戦です。
治具の双方に対となるクランプ用の穴を開け、接着剤を塗布した後に強固に締め付けられるようにしておきます。
また直線の部分はごくわずかに内側に傾けて置き、接着して治具を外した後少し開いても調整が利くように配慮しています。
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曲木は背もたれの部分になる笠木という部材に使いたいと思っています。
背中が触れる所でもあるので現代家具の笠木は概ね曲面のものが採用されているような印象です。
3Dプリンターを用いて曲がり具合や他の部材との取り合いなどを確認しています。
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笠木の曲率や椅子全体の幅などを検討しています
座面の部分はペーパーコードで編む想定です
一番重要なのは薄くて曲がる板が調達できるか否かという点です。
同じような曲率で同じ手法で製作している曲木を見たことがあるので、世の中に存在はしているはずですが、あまりホームセンターなどで探してみたことが無いので、近々探しに行こうと思います。
おわり
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