創業期から社内広報に力を入れるべき理由
こんにちは!ourly取締役COOの髙橋です。(自己紹介noteはこちら)
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インナーコミュニケーションのサービスを提供している者として、経営者が創業期から社内発信/蓄積をしておくことのメリットや意義について言語化しておきたいと思いnoteに書くことにしました。
創業期に余裕がなくてもやる理由
創業フェーズは当然のことながらやることが多すぎて無理!と思うのは気持ちは分かりますが、事業が伸びはじめて、組織が拡大しはじめて、色々と綻びが出てからでは遅いと思います。
また、創業期に考えていたことは、そのときにしか言語化できません。少量でも良いのでその時の葛藤や熱量、想いを言語化しておくことは将来の社員や幹部陣にとって有益なものになること間違いありません。
また、将来的に組織づくりをしていく、採用を強化するフェーズが来た時のためにも先手先手で社内発信をしておくことが有益です。
"最近の若者"という言葉は好きではないですが、傾向としては企業のVISIONやPURPOSEを重視するという傾向が強いようです。
また、リンクアンドモチベーションが提唱している企業の魅力を構成する4Pにおいても資金力や事業が固まっていないスタートアップやベンチャーはPurpose(企業理念)とPeople(人や組織)の魅力で人を惹きつけることしかないことがよく分かります。(下図参照)
創業期から自社の思想をストックしておく
では、社内発信をただすればよいかというとそうではありません。
創業期にメンバーとのディスカッションや食事を通じて、思想や情報の同期は可能ですが、新しくメンバーが入社し人が増えてくるとそれも同じ密度、頻度ではできなくなります。
下図は社内発信と蓄積を整理する上でよく使うマトリックスなのですが、当然ながらフロー情報は事業を毎日前進させる上で大事なので、常に最優先されます。
更に右下の象限の[ドライ×ストック]というのはノウハウの共有や事業の再現性を高める情報共有を指していますが、事業を拡大していく、創業者からメンバーに業務を引き継いでいく中で必要になるので、次に優先されやすい領域です。
となると常に後回しになるのは[ウェット × ストック]の領域。つまりは創業者の想いや思想を蓄積されるコンテンツとして発信する部分です。
この領域を創業期からやる意義は
創業期の雰囲気、熱量はその時にしか言語化できない
創業者の思想を非同期で共有できないと“創業者が言い続けないといけない状況”が永遠に続く
「普段のコミュニケーションでメンバーは理解しているはず」と思っているのは創業者だけ
などなど、やはり創業期から思想をストックしておくことは有益そうです。
意図は持つべきだが、発信内容は何でも良い
では具体的に何を発信するべきなんだろうか?
もちろん意図は持って、自分の創業への想いや事業への想いを綴ることはとても有益だと思います。
ここでとても参考になるのはサイバーエージェントの藤田社長の創業初期からやっている社内発信のブログです。
なんとこんなに有益なコンテンツがあるのだろうか?という内容です。
サイバーエージェント創業が1998年3月18日で、最初の藤田社長のブログが1998年7月25日なので、藤田社長が社内発信を創業期からどれだけ大切にしていたかが分かります。
最初のブログ内容を引用すると・・・
机が増えたとか、冷蔵庫を買ったとか、そういうことすら書いているのがリアルで当時の雰囲気を感じられていいですよね。
もし、これが無かったら今入社している数百、数千のサイバーエージェントの社員はこの創業期の雰囲気を知ることはないわけです。
ブログの中には「当社の社員はファミマの弁当を食べすぎてて、健康が不安だ」的な内容もあってめちゃくちゃ面白いので、ぜひ探してみてください。
社内発信と蓄積はカルチャー醸成に欠かせない
サイバーエージェントはとても分かりやすい例で、日本でも稀有なカルチャーをもっている会社の一つです。
サイバーエージェントの競争優位性の源泉はなんといってもカルチャーであることは間違いないと思います。
だとすると経営を担う身として、どのように自社のカルチャーを醸成していくか?というお題は創業初期から手を打っておくことのメリットは計り知れません。
コンテンツをストックすれば良いので、noteでもnotionでもSlackでも場合によってはYouTubeでもVoicyでも良いわけです。
経営者が一番ストックしやすい媒体を選定して少しでも良いので、今から今日から始めることを強くオススメします。
お知らせ
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