【エッセイ】鹿児島の鰻が日本一になれない理由を本気で考えてみた
こんにちは!
SHUHEIです!今回は鹿児島を旅して日本一の生産量を誇る鹿児島鰻がなぜ有名じゃないのか考えるマーケティングエッセイを書きました。
それではどうぞ。
鹿児島の鰻と出会った日
鹿児島の街に降り立つと、風に乗る鰻の香ばしい匂いが鼻をくすぐる。「あれ、なんか今日、僕、騙されそうだな」と思いつつ、一軒の鰻屋に吸い込まれた。
店内では、地元のおばちゃんが「うなぎ、食べます?」とやけに優しい笑顔で迎えてくる。この手の柔らかさで財布の紐を緩められた経験、誰しもあるだろう。
「お願いします」と言ってしまった瞬間、もう僕は彼女の手のひらの上だ。
運ばれてきた鰻丼は、照り輝くタレをまとい、圧倒的なオーラを放っている。
一口、また一口と食べ進めるうちに、気づけば僕の心の中には一つの確信が芽生えていた。
「これを知らずに死んだら、俺、もしかして損してた?」
だが、同時に沸き起こる疑問もあった。
「こんなうまいもの作っといて、なんで鹿児島、いまいちアピール下手なの?」
鹿児島の鰻は地味すぎる
日本一の生産量を誇る鹿児島の鰻。しかし、それが「日本一食べられている」わけではない。
つまり、鹿児島の鰻は「供給力だけが高い地味な優等生」というポジションに甘んじているのだ。
これ、学校に一人いる「テストの点はいいけど、みんなから話題にされない」タイプの子と同じだ。誰も「あいつすごい」なんて思わない。
これを全国的なスターに押し上げるにはどうすればいいか。
僕の頭の中で、「勝手に地方創生会議」が始まった。
1. 居酒屋メニューとしての「鰻串」
鰻というと、どうしても敷居が高いイメージがつきまとう。「鰻丼」と聞いただけで、財布の中の千円札が震え出す人も多いはずだ。
だったら、もっと気軽に楽しめる「居酒屋メニュー」として売り出せばどうだろう?
例えば、こんな感じだ。
• 鰻を一口サイズで串にして、タレ焼き・塩焼き・スパイス焼きなど、居酒屋向けのアレンジで提供。
• 価格帯も500円前後で、「ちょっと贅沢しちゃおう」くらいの感覚で楽しめるように。
• 「鰻串で一杯」の文化を鹿児島から発信すれば、居酒屋での鰻需要が爆発するかもしれない。
さらに、〆には「鰻茶漬け」が出てくる仕組みにしたらどうか。
串を食べ終えた後、鰻の旨みが溶け出した出汁でご飯をさらさらと流し込む。
これ、下手したらその日食べた鰻丼よりも感動するんじゃないか。
2. 福岡に対抗する「鰻茶漬け専門店」
福岡の鯛茶漬け文化は全国的に有名だ。観光客が「福岡に行ったら食べたいもの」の上位に必ず入る。
対して、鹿児島の鰻はどうだ?
「美味しいのに、ただそこにあるだけ」という地味な立ち位置が定着していないか?
だったら、鹿児島も「鰻茶漬け専門店」という文化を作ってみてはどうだろう。
特に、以下のポイントを押さえれば、一気に注目を集められる気がする。
• 店内はモダンで高級感を演出しつつ、価格帯は「気軽に試せるお手頃感」を意識。
• 鰻の切り身を出汁とともに楽しむシンプルなスタイルで、「食べ方のハードル」を下げる。
• 観光地や空港で展開し、「鹿児島名物」を一瞬で認識させるブランディングを行う。
さらに、SNS映えを意識して、「鰻を使ったユニークな副菜」や「一風変わった出汁アレンジ」を加えれば、「鹿児島の鰻茶漬け」が一気に話題になりそうだ。
「高級」の呪縛からの脱却
ここで、そもそもの問題を考えてみる。
「鰻って、どうしていつも高級感を押し出したがるのか?」
確かに、鰻は高い。でも、だからと言って「高級料理」としてしか生きられないわけじゃない。
鹿児島の鰻はもっと自由になれるはずだ。
串焼きで親しみやすく、茶漬けで締めとして愛される。そんな日常の中で「いつもの鰻」を演出できれば、きっと全国区のスターになれる。
帰りの飛行機で、僕は空港の売店に並ぶ「鰻パイ」(あの某有名菓子の丸パクリ商品)を見つけて思った。
「いや、それじゃないんだよ」
鰻の美味さは、もっと直球で勝負できる。鹿児島の街を包む炭火の香りが、日本中の食卓に届く日を夢見ながら、僕は次の企画を頭の中で温め始めた。
鹿児島の皆さん、早く動かないと、誰かに先越されますよ?
SHUHEIです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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