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【デ・ブライネ砲Version3】これがペップシティ新たな崩しだ
マンチェスター・シティは今季(22/23)ここまでプレミアリーグ7試合を終え、奪ったゴール数は23。1試合平均3.28と破壊的な数字を残している。このペースを維持したとするとシーズン終わりで約125ゴールを奪うペース。昨季シティがプレミアリーグで奪ったゴール数は99だがそれを大きく上回る事になる。
しかしペップシティがシーズン初めにゴールを量産するのは結構あるあるの話しだと思う。対策を必ずされるのでこのペースは必ず落ちると予想するが、それでも3桁の大台を超えるゴール数は叩き出すと思っている。
ここ数年ペップシティの決して小さくなかった攻撃火力に、さらに油を注ぐ要因はなんなのか?その答えはもう全世界のサッカーファンが知っているはずだ。
それはアーリング・ハーランドがシティに加わったことだろう。世界のビッククラブがこぞって欲しがる才能を持つ男だ。しかしペップの戦術や要求は難しくフィットするには時間がかかる、そんな声も上がっていた。しかしこの男はやはり格が違った。
ハーランドはペップに開幕からスタメンに起用され続けている。プレミアリーグ7試合で11得点、そして2度のハットトリックも達成しており既に、ペップシティに欠かせない点取やへと地位を確立させている。
しかし本当にこの男の加入だけが、今季の攻撃火力を上げている理由なのか?いやそれは違う。ペップシティの攻撃を語る上で忘れてはいけないあのキングがいる。
ケヴィン・デ・ブライネ
言わずと知れた現在世界最高レベルのMFの一人だ。彼の1番の特徴は正確無比で強烈なキックを蹴り分けられることだろう。それも両足から放たれるから相手にとってはまた厄介。昨季は利き足とは逆の左足だけでハットトリックを達成したのはシティファンにとっては記憶に新しいはずだ。
ウルブス戦のハイライトです🐺#ManCity pic.twitter.com/aDZowceUCP
— Manchester City (@ManCityJP) May 12, 2022
そしてペップシティの攻撃の中で彼からのクロス攻撃が1番の破壊力を持つ。このデ・ブライネから放たれるクロス攻撃を私は『デ・ブライネ砲』と呼んでいる。
『デ・ブライネ砲』は年を重ねるごとに、相手に対策される度に、その形を変えversion upしている。
そして今季『デ・ブライネ砲』はversion3へと変貌を遂げている。
新加入のハーランドはこの『デ・ブライネ砲version3』から多くのゴールを奪っている。新たなペップシティのホットラインとなっている。
それでは新たなペップシティの崩し. 『デ・ブライネ砲version3』を解説していこう。
『デ・ブライネ砲Version1』
version3と言うのだから、勿論version1.2がある。まずはその2つのおさらいをしていこう。
『デ・ブライネ砲version1』
→ペップシティの十八番。大外からのポケット侵入からのクロス。大外からのニアゾーン攻略とも言われる形。
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デ・ブライネはポケットへのスルーパスを出すのも絶妙だが、ランニングでこのエリアをとるのも絶妙にうまい。分かっていても止められないタイミング.巧さから何度もポケットへ侵入し、高速クロスを送り込み何点もアシストしてきた。この形何回も見たことある!と言うほど再現性の高さもあるペップシティ十八番の崩しだ。
FAカップ
— inamo (@inamo18) January 10, 2021
マンチェスターvsバーミンガム
シティの2点目
マフレズのアウトパスから、デブライネが右のポケット侵入。マイナスクロスでベルナルドのゴールをお膳立て。非常にロジカルな見事な崩し。 pic.twitter.com/6kakBX0wZx
⬇︎この形でハーランドもゴールを奪ってる。CLセビージャ戦。先制ゴールの形。
A brace from @ErlingHaaland and further goals from @PhilFoden and @rubendias gave us a 4-0 win against Sevilla.
— Manchester City (@ManCity) September 12, 2022
Highlights below pic.twitter.com/Ec3iWGBB8K
⬇︎ポケット侵入もっと知りたい人⬇︎
『デ・ブライネ砲Version2』
デ・ブライネ砲version1はまさにペップシティの十八番の形。そうなれば当然相手チームはそれを防ぎに対策を講じる。そこで次に発動されるのが『デ・ブライネ砲version2』だ。
シティが敵陣深くサイドでボールを持つと当然相手チームはポケットを警戒し、CBとサイドにアプローチに出るSBに生まれる間のスペースをケアする。その為5バックを形成したり、中盤を一枚下げる事でペップシティのポケット侵入を対策していく。
しかし最終ラインに人をかけると言う事は、中盤が手薄になるという事でもある。
その手薄になったエリアでボールを引き出し、デ・ブライネが正確無比のクロスを供給して得点を演出するのが『デ・ブライネ砲version2』だ。
『デ・ブライネ砲version2』
→相手が下がって生まれたバイタルハーフレーンでボールを受け、逆サイドのポケット目掛けてクロス。ボールサイドのポケットの手前でボールを受けてクロス。
G⚽️AL RUSH!
— Manchester City (@ManCity) August 19, 2019
20' @sterling7 🅰️ @DeBruyneKev
🔵 #mancity
シティの
— inamo (@inamo18) October 7, 2019
新たな攻撃パターン
WGがサイド深くとると、IHのデ・ブライネに優しいバックパス。それをダイレクトでファーサイドに高速クロス。今シーズン何度も見られる新たなパターン。デ・ブライネの正確無比なキックが成せる攻撃だ。 pic.twitter.com/pJnWQ77FWi
『デ・ブライネ砲Version3』
さぁいよいよ『デ・ブライネ砲version3』の登場。果たしてどんな特徴があるのか見ていこう。
幅を取るWGにボールが入るとデ・ブライネはversion1.2同様にハーフレーンで立ち位置をとる。そこからポケットへ侵入すればversion1の形。WGが縦突破して相手DFラインを押し下げてマイナスのパスを受け取り、ポケットの手前からクロスを上げるのはversion2。
それではversion3の形とは?
『デ・ブライネ砲version3』
カットインする選手の外を回ってオーバーラップからのクロス。デ・ブライネはハーフレーンから大外のレーンへ回ってクロスをあげる形。
これが『デ・ブライネ砲version3』であり今季のペップシティの新たな攻撃戦術だ。
⬇︎ベルナルドの前を通過して大外へ
Double figures 🙌@ErlingHaaland 1️⃣0️⃣ pic.twitter.com/pD4E2f2sfb
— Manchester City (@ManCity) September 3, 2022
⬇︎フォーディの大外回ってクロス
Move of the Match 🔀⚽️
— Manchester City (@ManCity) September 18, 2022
Brought to you by @Sure pic.twitter.com/sb8HOT60XV
⬇︎ハーランドの大外回ってクロス
.@PhilFoden rounding off the scoring 💫 pic.twitter.com/kGxsublnbE
— Manchester City (@ManCity) September 17, 2022
▪️デ・ブライネ砲に油を注ぐ男たち
ハーランドが加入したこともversion3が成立する大きな要因だと。今までよりもゴールから遠く、ゴールへの角度が少ないエリアでのデ・ブライネ砲version3だが、それも長身で強靭なハーランドが中に待ち受けてくれるから成立するはずだ。
また偽ストライカーのギュンドアンに加えてアルバレスもハーランドとセットにする試合も。中の枚数を増し増しにすることでデ・ブライネ砲の火力に油を注いでいく。
この形からゴールを量産したのが22/23プレミアリーグ第4節.クリスタル・パレス戦の後半だ。前半負った2点のリードを後半だけで倍返しの4点を奪った試合だった。プレミアリーグ第3節のニューカッス戦の後半も凄い攻撃火力だった。
▪️おわり
『デ・ブライネ砲version3』の形から今季多くのゴールが見られるはずだ。version1.2も継続的に発動される。そこに対戦相手はversion3が加わったことで、シティの崩しの的を絞ることがさらに難しくなるだろう。
ハーランドの加入。それに加えて進化を遂げた『デ・ブライネ砲』。ペップシティの攻撃火力は今まで以上に激しく大きく燃え上がるはずだ。今季終わった時に何ゴール奪っているのか非常に楽しみだ。
⬇︎FootBall Base マガジン⬇︎
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