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顔が見える制作がやりがい。“一つ上の仕事”を目指して。

映像制作を軸に、デジタルマーケティング、ITスキル特化の就労移行支援スクールの運営を行う株式会社ファストモーション。
その中核事業である映像事業部を28歳の若さで任されているのが塩田です。
海外に興味を持ち、留学経験を通じて英語を習得して、イタリア人と結婚した国際派の塩田はなぜ映像の世界に飛び込み、ベンチャー企業で制作からマネジメントまで行うようになったのでしょうか。
キャリアを振り返りつつ、これからの会社と個人の目標について話してもらいました。

海外に触れ、留学で得た自信

1995年に神奈川県川崎市で生を受けた塩田。父親は中国、母親はアメリカとの間で取引がある仕事をしており、子どものころから海外の文化に触れる機会が多かったと言います。
その影響から塩田は英語が得意で、進学した大学付属の中高一貫校では常に上位クラスに属していました。
しかし内部進学を選ばずに受験したにもかかわらず、志望校だった上智大学に落ちてしまいます。

「もともと周りと比べると大学進学の意思は強くはなかったんです。高校に入ったくらいからみんなと同じことをやるのがあまり好きじゃなかったです。
だから志望校にも落ちてしまったし、ここからは自分の意思でいろいろやってみようと思って大学には行かずに留学することにしました。」

塩田は比較的費用が安価で、精度の高い英語を話すと言われているフィリピンに3ヶ月の留学に行きます。

「留学先では思っていた以上にコミュニケーションが取れて、どの国の人ともすぐ仲良くなれましたね。
その後は一時帰国して、少しお金を貯めてから今度はワーキングホリデーでカナダに1年行きました。20歳前後の時点で海外でもある程度やっていけるという自分のポテンシャルに気づけたのは大きな自信になりました。」

カナダでのワーキングホリデー

塩田は海外での生活をできるだけ有意義なものにするために極力日本人が集まるところに固まらず、ワーキングホリデーでの働き先もローカルな場所を選びます。
そうした海外生活で自信を得た一方で、塩田は帰国後のキャリアに漠然とした不安を抱えたままでした。

「大学に行っていない不安はずっと持っていました。就活という仕組みを通らないキャリアの描き方が分からず、人生の階段を上っている感覚がありませんでした。
せっかく人と違う道を進みだしたのに結局帰国したらまた大学を目指そうかとすら思っていたくらいです。」

帰国した塩田は海外経験と英語を活かしてホテルに就職します。


制作現場に飛び込み、こだわりと厳しさを知る

塩田には海外への関心・英語の習得とは別にもう一つ興味のある分野がありました。
それがメディアの裏方の仕事です。

「実は昔からダウンタウンがすごく好きでした。そこから千原ジュニアやオードリーといった芸人が好きになり、テレビもよく観ていましたし、今もラジオを聴いたりしています。
そこから放送作家になってみたいという気持ちを持っていました。
もともと自分が人前に出るタイプではなく、学校でも面白いキャラの友達を裏で動かすブレイン的な役割をやっていてそれがすごく好きで。
だからお笑いに限らず企画を考えたり、裏方の仕事はやってみたかったです。」

1年ほどホテルに勤務した塩田でしたが日々の業務がパターン化してくるにつれ、徐々に飽きを感じるようになります。
そこで一念発起して、興味があったメディアの裏方の仕事であるテレビの制作現場の門を叩きます。

「周りは大学を卒業して、新卒でバリバリ働いている中で僕は仕事における刺激がなくなっていました。
これが続くくらいなら多少の忙しさを覚悟してでも興味があったテレビ業界に挑戦してみようと思ったんです。
僕はスポーツ経験もなく、メンタルも強いわけではありませんでしたが、だからこそ今のうちに体育会系の業界に一回身を投じてみようと決断しました。」

制作会社に入社した塩田は最初の数ヶ月は契約社員として勤務します。その間は定時に帰れることもありましたが、試用期間が終わると一転帰宅すらままならない日々が始まります。

「自分が定時で帰れている時も他の先輩たちは残っていて、その人の服が翌朝も変わっていないことなんて日常茶飯事です。
実際入社から3~4か月経つと自分も家に帰るのが難しくなってきました。人生で経験がないくらい怒られてばかりでしたし、イメージ通りの厳しい業界ではあったのですが、業務自体はとても楽しかったです。
近くに芸能人がいるのもそうですし、何より案件の規模が大きいので動く人も多く、それぞれのスタッフがオンエアという共通のゴールに向かって細かい部分まで突き詰めていきます。
面白いものを作るという目的に対して、たくさんの人間が全力で取り組んでいる状況は、とても刺激的でした。」

制作現場で強い刺激を受けた塩田。しかし、コンテンツづくりのより深い部分を知るにつれ、自身の仕事のストレスも大きくなっていきます。

「プロジェクトに対して関わる人数の多い業務なので、部門間の伝達事項を伝える役割を担うことが多くあります。日々大量に交わされる、人と人とのコミュニケーションの間に入ると、自分の認識違いなどが原因で意図がずれることがあり、そういったことを重ねる度にストレスも大きくなっていきました。
当時はチームのマネジメントも決して上手くはなかったので、業務の進行に必要な自分の握っている大量の情報を同僚・後輩に引き継ぐということが上手くできず、何日も帰らずに自分一人で作業するということも珍しくはありませんでした。
今の妻とも既に同棲していたのですが、1週間家に帰れないこともあって泣かせてしまうこともありました。」


やりがいと時間を求めてファストモーションへ

感じた仕事における限界を払拭しつつもパートナーとの時間をつくりたい塩田は転職を決め、2022年10月にファストモーションに入社します。

「漠然と映像制作に携わる仕事は続けたいと思っていました。
特に個人店の取材や人のインタビューが好きで、取り上げて喜ばれると嬉しかったです。
オンエア後に連絡が来て感謝されたり、問い合わせが増えたという声をもらうこともよくあり、そこに対してはやりがいを感じていました。
なので、toCとまではいかないけど、顧客の顔が見える仕事はしたいと思っていました。
そんな中で見つけたのがファストモーションでした。」

塩田がファストモーションに入社した頃はコロナ禍でどん底を味わった会社が復活に向けて動き出した時期と重なります。

「自分の性質やこれまでの経歴なども含めて、歓迎してもらった感じはありましたね。
コロナ明けで会社としては大変な時期だったのかもしれませんが、徐々に案件も増え続けている時期だったので、即戦力的な感じで受け入れてもらえたと思います。
自分が希望していた通り、顧客と近い距離でいいものを作って喜んでもらう体験を早くからできたので面白かったです。
会社としても順調に大きくなってきて、最近やった事務所の引っ越しでより強くそれを実感しました。」

短い期間で急成長を遂げた会社を見続けてきた塩田は、実はファストモーションの強みである“はやさ”について、最初は戸惑いを感じていました。

「今となってはスピード感があるのは大事なことだと分かるのですが、正直最初は何をそんなに急いでるんだと思っていました(笑)
でも物事は大抵後回しにするとどんどん面倒になっていきますが、その場ですぐ決めてやれば意外と早くできることも多いんですよね。
顧客からも喜ばれることも多いので、ファストモーションが“はやさ”を大事にする理由はすぐに理解できました。」

一方でまだ若く、発展途上の会社において課題は『人』の部分だと分析します。

「これから必要になるのは人の部分だと思います。
コアメンバーが5人ほどいて、そこがしばらく増えていない状況なので、今後はもっと厚くしていきたいです。
もちろんただ人数を増やせばいいわけではないですが、規模を大きくしていく上で避けては通れない部分だと思います。
しっかり会社として戦略を立て、必要な人材と役割を固めて新しい人を迎え入れていくべきだと考えています。
新しく来た人を定着させるという意味では、人材教育や育成の部分も含めた会社の体制づくりを強化していかないといけません。
今は良くも悪くも『個』に頼る部分が大きいですが、自分も今はマネジメントを行う立場なので、会社としてステップアップしていくためにはその辺りは欠かせない要素かと思います。」

顧客の近くで一つ上の仕事を

塩田自身は個人の目標として『上のレイヤーでの仕事する』、組織内での目標として『自分以外の人にも目を向ける』ことをそれぞれ掲げました。

「代理店などを経由した二次受け以降の仕事ではなく、ゼロからお客さんとやり取りして企画から制作する案件をもっとできるようになりたいです。
スポットで呼ばれてただ撮影や編集をこなすだけでは退屈に感じることもあるので、
もう一つ上流のレイヤーでの仕事をやっていきたいと思っています。

自分は映像事業部の責任者でもあるので、マネジメントの観点からも他の人にもっと目を配れるようになりたいです。
ただ自分のことだけやって終わりではなく、チームとして計画的にアドバイスやフォローしていきたいです。
僕は生粋のクリエイターではないですが、その分マネジメントの部分ができたら強みになると思っています。」

最後にファストモーションがどんな会社か、塩田なりの言葉で表現してもらいました。

「自主性をすごく尊重してくれてる会社だと思います。
こうあるべきというものを押し付けないので、その分自分の個性を出しやすい環境です。
仕事以外の話をすることも多くて、人生における目標や何歳までにどうなっていたいかといった深い話題に発展したりもします。その実現に向けて一緒に考えてくれる文化があります。」

転職してファストモーションに入社したことで昨年結婚したイタリア人の妻との時間も取れるようになったという塩田。
今後は「コロナ禍前までよく行っていた海外旅行にも時間をつくって行きたいですね」と話しました。
かけがえのないパートナーとの時間も大切にしながら、語り合える仲間がいるファストモーションという場所で、塩田はより高い視座を持って挑戦を続けていきます。

かけがえのないパートナー


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