■「あんこの粒子」と「カレーの粘度」について
はじめに
、
「あんこ」と、「カレー」、甘い物と辛い物、対極にあるこの2つの食べ物に、食べれるということ以外に共通点はあるだろうか?
「カレーの粘度」について、
カレーは具材やスパイスなど組み合わせは無限と言ってもいいほどある。その中でも今回はカレーの粘度に注目してみたい。日本で親しまれている、いわゆる普通のカレーのイメージは、昔ながらのとろみのあるタイプで、玉ねぎ、ニンジン、ジャガイモなどが具材ではないだろうか。たいていの市販のルーには小麦粉が入っているので、ねっとりしたとろみのあるカレーになる。
逆にサラッとしたカレーは、インドやネパール式のカレー屋さんで出てくる様な本格的なスパイスカレーに多いと思う。さらにサラッとしたスープカレーなんていうのも存在する。
このカレーの粘度の違いは、カレーに合わせる炭水化物の違いにあるのではないかと個人的に思う。日本の「ご飯」は、お米の水分含有量が多く、粘り気があり、この様な米には同じく粘り気のある、トロッとしたカレーの方が、ご飯とカレーの一体感があり、相性がいい様に思う。カレーにとろみがあることにより、一皿の中にご飯とカレーが同居していても、すぐに米にカレーが染み込む事がない。まさにカレーライスなのである。
逆にサラッとしたカレーには、外国米の様なパラッとしたライスの方が合うと思う。この場合は、たいていカレーは専用のか小皿に入っていて、ライスとは別れて出てくる。サラッとしているので、ライスにかけておくと、おじやの様になってしまうので、少量づつライスをカレーに、浸して食べる方が良いと思う。
また、ナンやカレーパンなどもあるので、これまた複雑である。カレーは好きだけど、専門外なので、カレーはこの辺りでおいておいて、次は「あんこの粒子」について考えてみたい。
「あんこの粒子」について、
和菓子においても、あんこの硬さや粘り具合は大事なポイントである。あんこを単体で食べることは少ないので、何かしらの皮に包まれたり、乗せたりするのが一般的である。この際の皮の種類によって、使うあんこを変えている。
例えば、大福の様なお餅に包まれている時や団子の様にモチモチした弾力のある厚めの物に合わせる時は、あんこも少しトロッとした粘り気のある餡を使う。
また、薯蕷饅頭の様な、蒸菓子の中に使う餡は、皮は薄く、餡は口の中でほどける様にサラッと拡がって、香りを残して、スゥッとなくなるようなあんこが望ましい。お茶席で使うような上生菓子のあんこも同様である。※ここでのあんこはこし餡という前提です。つぶ餡は小豆の主張が強いので、どら焼きなど皮の主張が強い物に合う思う。
こし餡の場合、この粘度の違いは、小豆の粒子の大きさに関係する。小豆が小さい程、粒子も小さく、粘り気のあるまったり餡になるし、大きい小豆ほど粒子も大きくなり、サラッと口溶けの良い餡となります。※この口溶けの良さはザラつきにもなりやすいので、注意が必要。
まとめ、
カレーのルーもあんこも、共通して言えるのは、一緒に口に入れる物によって、相性の良い粘度や、硬さがあるというお話しでした。
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