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野菜作りの苦労の先にあるモノ。【農業冒険記#2】
高校へ来て農業の難しさを知った。
体だけでなく、頭も使わないといけない。種を蒔いて、水をやって収穫できる野菜は幻想で家庭菜園レベル。農業は種を蒔く前にトラクターで畑を耕して肥料をまく。
肥料も野菜によって種類も違えば、量も異なる。やり過ぎもダメだけどやらな過ぎも野菜がうまく成長できない。
農業としての野菜作りは難しい。
高校1年生の農業高校では色んな野菜を育てる。
ピーマンやトマト、トウモロコシ、お米、白菜、キャベツなど。
ピーマンやトマトは枝が伸びることに誘引という作業がある。枝が伸びると折れてしまう。それを支えるために紐にくくりつける。定期的にこの作業がある。
また剪定といって葉や枝をとる作業もある。古い葉を残すとピーマンやトマトへ充分に栄養がいかない。
キャベツや白菜でも草取りや追肥が肝心だ。
種を植えて水をやればできるイメージのある野菜の代表的な2つだがそうもいかない。種を蒔いて大きくなるまでに雑草を引っこ抜かないと雑草に栄養を奪われてしまう。しかも雑草の方が成長が早くて背も高くなる。雑草のせいで光合成もできなくなってしまう。
美味しいものを継続して収穫するのは労力と時間がかかってしまう。
そんな労力をかけてまで農業は楽しいのか?
時間もそうだけど、農業は中腰やしゃがんでの作業がやたらと多い。腰も痛くなるし、膝や足の裏も痛くなる。しまいには夏は長靴の中が蒸れるので足がプールに入った後みたいにふにゃふにゃになってしまう。
野菜を作ってめっちゃ大変で体がボロボロになるので嫌になる。
でも僕は野菜作りが楽しかった。
純粋に植物と向き合うことが好きだったこともある。でも一番のやりがいは自分が作ったものを誰かが口にしてくれるということ。
高校の授業で作った野菜は毎週木曜日に行われる構内で行われるマルシェで販売する。当番が回ってきたら店頭に立って野菜を販売する。
野菜を買うときのお客さんの顔を見ていると嬉しくなる。誰かのために何かをやることを初めて経験した。
それに毎度野菜を買ってくれるお客さんからは『前買った野菜美味しかったよ』なんて嬉しい言葉をいただく。
野菜を作ることには苦労があるけど、作った先にはその苦労を忘れるくらいの喜びがある。
この感情は農業に限らず、色んな職業に類する。
今将来の選択に迷っている人は苦労を忘れるくらいの喜びを得るような体験をしたことをするのがオススメ。
それは次の回で。
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