![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/172712330/rectangle_large_type_2_a5ee1ba4db384bca255e5e6444ab18a4.jpeg?width=1200)
【教えて! のりこさん】 vol.1 発酵調味料の楽しみ方 ③塩麹の作り方
塩麹の作り方
今日は基本の(かげさわさんのお味噌とかもそうなんですが)、余計なものが入らないで作っている調味料も持ってきているので、味を確かめてみたいという方がいらっしゃったら、後で言ってください。
最初は、余計なものが入らない無駄のない調味料を使って、余裕ができてくると、米糀使って。自分で作る自家製調味料があると、料理に使う時間がない方ほど、お料理にそれほど時間をかけなくてもできるんですね。「簡単に」という言い方をしていいのかわからないのですが、 私的には「日頃、お仕事してるから、あまり料理には時間をかけられない」という方こそ、少し時間がある時、10分ほどで仕込めるので、取り入れられるといいのかなと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1738460871-8H4FXa1e0vKmlrjVWpYk5q7U.jpg?width=1200)
いろんなレシピがあって、これだけが正解じゃないのですが、まず塩麹の作り方ですね。これがベースで、アレンジがすごく効くんです。全部塩麹から色々アレンジしていくので、まず1回作ってみるのであれば、塩麹をちょっと多めに作るのがおすすめです。
塩糀の材料
米麹:200g
塩 :70g
お水:250g(乾燥糀の場合)
:200g(生糀の場合)
常温で作る場合と、ヨーグルトメーカーで作る場合をご紹介しているんですが、ヨーグルトメーカーだったら、1日でできるので、割とすぐ使いやすいです。出来上がったら、冷蔵庫に保存します。
そこから、塩麹は季節のものを取り入れてアレンジができるんですよね。 今、ご紹介しているのは柑橘を入れる塩糀で、これすごくおすすめです。江口農園さんとか、柑橘を今日持ってきてらっしゃるので、今だとゆずとか、カボスとか。輪切りにして種を取り除いて、白い部分も全部一緒にみじん切りして入れておきます。大体割合はお好みなのですが、私は柑橘と塩麹の割合が1:2ぐらいでつけておきます(これには刻んだ柚子が入っています)。
![](https://assets.st-note.com/img/1738461124-4JUPZ20iGgwTvI8CxuyVcbzt.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1738540487-WJlu4YDiHaIngZh3VSO7zkRe.jpg?width=1200)
このやり方はすごく便利で、例えば今だったらカブとか大根とか。野菜を生で食べる時は、軽く塩揉みをして浸透しやすくしてあげた後に、最後、この柚子塩麹で仕上げる。 それだけですぐにおいしい一品が出来上がるし、ちょっと油っけが欲しいなっていう時は、それにオリーブオイルをかければ洋風になるし。中華系にしたければごま油などアレンジができます。それを、多めに刻んでジップロックとかに入れておいて、1日2日経つとお漬物みたいになっているので、お弁当の端とかにも入れることができるし、 とても便利です。
蒸したお野菜であればお塩は無しで、もうそのまま和えるだけ。里芋でもいいし、大根もいいし、葉物は物でもいいし、蒸し上がったものになんでも和えるだけですごく美味しくなります。
あと、分量についても、お塩だと塩味がダイレクトにその食材に入るので、味を正確に決めないといけないっていう側面があるんですが、糀には、おおらかさがあるので、多少ブレてもおいしくて塩辛すぎない。
日々の料理って、厳密に何g、何gというように量らない方が軽やかにできるし、そのエネルギーがお料理にも伝わっていきます。 糀は割とその分量が厳密でなくても、おおらかな美味しさがあって、美味しい料理ができるっていうところも気に入っています。
塩麹のアレンジ
色々刻んで入れていいんです。例えば、刻んだ生姜を塩麹に入れれば生姜糀。ニンニクを剥いて刻んで入れておくとニンニク糀。買ったニンニクとか生姜が気づいたら冷蔵庫でシワシワにとか、ちょっと悲しいですよね。そこでこの塩麹に漬け込んでおくと日持ちがします。 こういった意味でも、始末がいいというか、食材も無駄にならないと思うし。ニンニクとか生姜って、使いたいけど時間がない時、刻むのに少し億劫で、そういう気持ちが料理に乗ってしまうのも嫌だから、こういうものを、時間がある時に作っておくととても助かります。最後に生姜やニンニクで和えるだけでもおいしいし、中華料理の最初に、「生姜とネギを炒めます」という工程もほとんどこれで代用できます。
あとは、ネギとか。3本買ったけれど、1本残ってという時も、刻んで入れておけばネギ塩麹。 また、唐辛子とかも。唐辛子の場合、丸のまま入れてもいいし、種を取って刻んで入れてもいいし。
![](https://assets.st-note.com/img/1738462115-UqcXtFOhJQVeHPRv51mWz4Bu.jpg?width=1200)
今日は季節のものでローゼルを販売していたんですが、ローゼルの種の部分を取って、額の部分を刻んで塩麹に混ぜます。ローゼルはオクラ科で粘り気が出るので、それが塩麹自体に粘り気が出て、食材と絡みやすくなるんです。ローゼルの、少し梅のような酸味のある味わいも、食材と合わさり、酸味が疲れをとってくれる美味しさです。
他にも、例えばハーブ。お家になっているハーブを塩麹に混ぜると、洋食のお料理や、お肉を漬け込むのにもいいし。何にでも合うので、塩糀はちょっと多めに作って色々アレンジされるのもおすすめです。硬めのローズマリーとかであれば結構日持ちがするんですが、このまま一緒に食べるのが気になるという方は細かくハサミで切って入れてもいいと思います。
これはチャンドラ・エ・チャンディーノのゆかちゃんに習ったんですが、ラベンダーの花を塩糀につけておいて、お肉にマリネしておくと、ラベンダーとチキンがすごく合うんです。お家のお庭とかに植えてあるハーブを塩麹に漬け込んでおくのもおすすめです。
![](https://assets.st-note.com/img/1738540525-V2ZfzIdvjbBOXySgLRCNP5sq.jpg?width=1200)
あとは、醤油糀。これは後からではなく、麹に醤油を入れて、塩糀と同じように温めて発酵させて作ります。〈もろみ〉にも少し近い感じなんですが、これも私がよく使う調味料で、これにお酢と油を混ぜてドレッシングにしたり、お肉にかけたり。あと、これを塩糀やみりんと合わせて、ゆで卵を入れて、冷蔵庫で味玉にしてみたり、切ったきゅうりを和えておいたり、醤油糀も便利です。
あと他にも、玉ねぎ糀。これは本当にコンソメ買わなくていいというぐらいおすすめで、洋風でも和風でも中華でも使える調味料です。玉ねぎ自体旨味があるし、また、それに麹が合わさるので、コンソメのように使えるんですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1738461360-utFdk39nONRA8D0ibJvKTrlG.jpg?width=1200)
今日はこれを入れた、スープの試食していただこうと思います。玉ねぎ糀は、玉ねぎと糀と塩と水でできています。私は、玉ねぎの水分だけで、ミキサーにかけているんですが、若干ミキサーが回りにくい時は、これに少しお水を足しています。刻んで、そのまま混ぜて、粒感が気にならない方はそのままでもいいのですが、ペースト状にすると結構使いやすくて。例えば、鶏のつくねとか作りたいという時に、鶏肉に大さじ1入れて揉め込めば、もうすぐに肉団子。そこにレンコンがあったら、レンコンすりおろして、レンコンと鶏肉の肉団子とかもできますし。お鍋の時の肉団子にもいいと思います。さっき言ったように、スープを作る時のコンソメ代わりにもなります。 あとは、オムレツを作る時、卵の中に一さじ入れて、これで色々卵とじを作るんですけど、すごく美味しい。
![](https://assets.st-note.com/img/1738462664-tGzsWrju1NP7BgMvUAZYic56.jpg?width=1200)
春先とかであれば、セロリが出ていたら、 セロリをね、この玉ねぎ糀にちょっと入れておくのもおすすめで。セロリが入ると、よりコンソメ感が増します。あまり入れすぎると、ちょっとセロリは強いので、1/2本とか、(茎の方がいいです)ほんのちょっぴりでいいんですが一緒に入れておくと、ポトフとかにも合うような調味料にもなります。ミキサーにかける時点で、セロリも一緒にかけておくと、洋風感が増した玉ねぎ糀になります。玉ねぎと塩が入っているのでオイルを入れれば、これでドレッシングも作れますしね。
これからの時期グラタンとか作られる方いらっしゃると思うんですけど、グラタンのベシャメルの中にちょっと入れ込んだりしても、すごくコクが出て美味しいです。もちろんお肉を漬け込んでおくと、麹の成分がお肉を柔らかくしてくれるし、 日持ちも伸ばしてくれます。お肉を買ってきて冷凍しようか迷う感じだったら、麹つけておいて、2、3日熟成させておくと、あとお野菜があれば、すぐにお料理できるし。
あとは、甘酒ですね。甘酒は、 麹とお水で作るパターンと、炊いたもち米やご飯を混ぜて作るパターンがあるので、2種類(お渡ししたレジュメに)書いています。
私はヨーグルトメーカーを主に使うのですが、炊飯器でも作れます。甘酒は塩糀よりもかびやすいのが特徴で、あまり量を多く作らないようにしていて、1週間以内ぐらいで食べ終わるのがおすすめです。スプーンとか気をつけないと、すぐカビ生えています。 甘酒が出来上がって、まだ少し温かくてもすぐに冷蔵庫に入れるとより甘くなるんですよね。 だから、常温に戻さず、直接冷蔵庫に入れます。急速に冷やすと、糖化が進んで、甘みが増します。
白いお砂糖を少し控えたいなっていう方でも、甘酒は優しい甘さがつくので、 ポタージュに甘味を加えたいなとか、卵焼きに少し甘みをつけたいなとかいう時にもおすすめです。 ただ、卵焼きであれば、色々な麹を入れすぎると、水分が多くなってくる場合があります。半熟卵ではなく、しっかりした卵焼きを作りたい時に、まとまりにくいのであれば、葛粉や片栗粉をお水で溶いたものを卵液の中に入れて焼くと、糀を入れた少し緩い卵焼きでも綺麗に仕上がります。
![](https://assets.st-note.com/img/1738461405-AsQiXHxwVDR67yYpZKWqT4uS.jpg?width=1200)
私が今日皆さんにお土産で用意しているのが、この〈酒粕発酵ペースト〉というものです。酒粕が12月が新酒の時期で、 酒粕が結構出るんですよ。だから酒屋さんに行って「酒粕買えますか?」って聞けば分けてくれたりするし。結構酒粕って、お酒ができた後のものだから、酒屋さんも使ってもらえるとすごく嬉しいと思います。日本古来のこの酒粕は、体にも良く、アミノ酸もたくさん入っているので、酒粕と塩とみりんとお水を合わせた調味料で、今気に入って作っているものです。
これも塩糀と同じように発酵させていて、ミキサーにかけているので、さらっとした状態なんですが、これも、 お肉やお魚をつけたり、野菜を先につけておいて、それを蒸したり、炒めたり。酒粕なので、お酒のアルコール感が若干残っているのからアルコールに弱い人は難しいかもしれないんですが、そのまま食べてもいいと思います。私は夏場とか、キュウリをこれと一緒に揉み込んでおいて、 冷やしておいて、軽い粕漬けのように楽しんでいます。おすすめです。ただ、アルコール分は飛んでないということは覚えていておいてください。
あと、あそこにも書いているのですが、お味噌汁とかお鍋に加えたり。酒粕が苦手という方も、一緒に加熱してしまうと、いい風味だけが残って、すごく食べやすくなります。食材を柔らかくするし、照りも出すし、甘みも出す。今日帰って、これではお料理してみてもらえるといいなと思って。冷蔵庫で1カ月くらいは持ちます。12月になると、多分酒屋さん行くと酒粕を安く分けてもらえるので。ぜひお試ししてもらえたらと思います。
【教えて! のりこさん】 vol.1 発酵調味料の楽しみ方④みんなで試食してみました へ続く