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資格取得とか、リスキリングとか

「資格取得とか、リスキリングとかやるといいよ」という風潮があるが、「全部がそうじゃないよな」と思う。

自分の場合だが、今まで取得した資格を、何かで活かせたためしがほとんどない。
ようやく最近、運転の練習をはじめて、運転免許の資格が少し活かされている程度だ。

巷で持ち上げられているTOEIC(800点台)や簿記(2級)も取ったが、仕事や実生活でまったく活用されていない。簿記は、3級のうちの最低限の知識があれば実生活では十分だった。また、仕事では英語が必須だが、TOEICを受けたからといって昇給などはないし、TOEICに出題されるような内容を仕事で使っているかというと、はなはだ疑問である。
他にもドイツ語技能検定(準1級)とか、学芸員とか、過去にそれなりに時間を費やして取った資格もあるが、現在、自分が取ったあらゆる資格は、ただの「履歴書の飾り」状態である。
「履歴書の飾り」になればまだいいほうで、飾りにすらならない資格もいろいろ取ってきた。ここでは具体例は書かないが。

こう言うと、「自分の仕事に関連する資格を取ればいいじゃん」と言われそうだ。
たしかに実際にそういう資格はあるし、受験を検討したことも何度もある。
現時点で、自分はそれに手をつけていない。

なぜならその資格を取ったところで、今まで積み上げてきた実務経験にはかなわないし、給料が上がるわけでもないからだ。取ったからといって転職活動で有利になるわけでもない。しかも、テキストや問題集の価格が異様に高い。
そんな資格の勉強に、「自分の貴重な自由時間とお金を費やそう」というモチベーションがまったくわかない。だから何年も保留になっている。これからも多分やらないだろう。

ちなみに、自分の仕事の分野でこの体たらくということもあり、当然、士業などの難関資格を目指す意志や気力はない。

自分の場合は、何かしらの資格をこれから取るよりは、お金の勉強でもしたほうがよほど有意義である。
実際、節約や投資のことはある程度勉強してきて、実生活でもそれなりに活かせるようになった。
加えて、FP(まずは3級)の勉強をしようと目論んでいるが、試験を受ける予定がないからか、モチベーションが続かず保留状態になっている。
そんな自分を客観視して、「『モチベーションの維持』という点では、資格試験を受けることは有効だな」と思うのであった。

長々と書いてきたが、何が言いたいかというと、「資格をただ取るだけでは、ただの履歴書の飾りになるだけ」「資格を取るだけでなく、資格で得た知識を仕事や私生活でどう活かすかまで考えて取らないと、あまり有意義ではない」ということである。

自分は大々的にやったことはないが、リスキリングもそうだと思う。「リスキリングで得た知識や経験を、仕事や私生活でどう活かすか」まで考えてやらないと、あまり有意義ではないと想像できる。
有意義どころか、目的意識のないリスキリングは、ただ時間と労力を無駄にすることになると思う。

大学院に通うのも、そうだと思う。自分は大学院にいたことがあるので(しかも留年した)、断言できる。
自分が大学院で過ごした時間は本当にかけがえのないもので、今でも通ってよかったと心から思っている。しかし、もし今から(働きながら)大学院に行くのは、修了後によほどのメリットがない限り、実行したいとは思えない。

さんざんそういう経験をしてきたのに、「今まで(特に座学での)勉強に頼りすぎていたな」とちゃんと気づくことができたのは、比較的最近である。

一方で、何かを勉強したいという気持ちは今でもある。
ただ、今の自分には、勉強より力を入れて取り組むべきことがある。それは「自分の基礎」をしっかりつくることだ。

健康に直結する食事、睡眠、運動などを改善していくこと、自分自身とうまく付き合うこと、鬱との折り合いの付け方を身につけること、傷つくのを覚悟して自己開示をしていくこと、人付き合いから逃げないこと……。
これらを通して「自分の基礎」をしっかり作ることは、わたしにとってどんな資格よりもよほど実用的で、巡り巡って収入や幸福度の増加にもつながると思う。

とりあえず最近は、いろいろ悩みながら、読書をして、よく食べよく眠るようにしている。もう少し運動もできたらいいな。

おわり

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