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ドバイMBAの1学期目が終わって

こんにちは!ドバイでMBA生をやっているKeitaです。
今年も残す所わずかですね。

私も先週に1学期目が終わって無事に冬休みに入り一息をついている所です。(といっても冬休みの課題もそこそこあり、なんだかんだ言いながら毎日課題に追われてます、、、)

今回の投稿では1学期に受けた授業の振り返りを自分なりにしてみようと思います。私が通っているHult International Business School Dubai campusでは最初の学期が「死の学期」と言われており、これを乗り越えればMBA生活の半分を乗り越えた事になると言われています!!

今回の投稿では1学期目の全体的な振り返りをしてから、具体的な授業毎の振り返りをしていってみようと思います。

1学期目最後の課題のVCへの事業ピッチを終えて安心の顔をするグループメンバー

1学期目の全体の振り返り

いやー、正直覚悟していた通りキツかったですwwwwww
キツくて正直最後の3週間くらい記憶があんまりありません。笑

何がキツかったてやっぱりグループワークで全員の意見を纏めてそれを1つのアウトプットとして出し切るという事でした。Hultではリアルなビジネスの現場で生じる事を想定してMBAのカリキュラムが組まれているので、テストとかは存在しません。その代わり、バックグラウンドが異なるメンバーでグループを組んでプレゼンを通して質の高いアウトプットを出す事が求められます。

全員国籍もバックグラウンドもバラバラのメンバーで、それぞれの拘りや信念が強くそれを纏め上げる事が本当に大変でした。(纏め上げる事が出来たかどうかは分かりませんが、、、)意見の対立なんて当たり前。例えばロシア人のグループメンバーが「このトピックでやる!」と発言をした後に、それに反対するインド人と1時間も口喧嘩をして両者とも折れないなど、、、

ただこの1学期を経て自分の中で学びになった事が2つあります。

1つ目は脳がちぎれるくらい考え抜いた事。どの教授からも「プレゼンの後のQ&Aで誰からも質問を出させないレベルでのアウトプットを出し切りなさい」と言われていて、常にグループメンバーとは「この視点からこのトピックを分析出来ないか?」「ここの数字の説得性が欠けるな。もっと説得性のある情報源はないかな?」など徹底的なリサーチとロジック構築に努めました。もちろんプレゼン後は教授や外部投資家などから嵐の様に質問が飛んで来ていましたが、自分達の限界まで考え尽くすという事に拘った事は自分の成長にも繋がったと自信を持って言えます。

2つ目はMBAで勉強をした内容が社会人を経た事で学びが深くなった事。これこそMBAに来る意味ですよね。私のバックグラウンドはセールスなのですが、実際にマーケティングのクラスでどの様に自社プロダクトの認知をマーケットで取ってセールスにパスをするか等、社会人を経験して学び直したからこそ理解が体系的に深める事が出来ました。今後この授業で学んだ事はMBA卒業後のキャリアを歩む上でも、大きな武器になると確信しています。

提出期限1分前にグループプレゼンのスライドを提出してホッと安心している写真

クラスの振り返り

ここからは1学期目に受けたクラスの振り返りをしていきます

① Business Insights through Data (統計学)

この授業はデータに基づいてビジネス上の意思決定を行う事を求められるクラスで、私にとって学びが多かったクラスでした。前職ではプロダクトチームやマーケティングチームが統計の知識を活かしてデータに基づいたキャンペーン施策の分析や今後の販売方針を決定していた事もあって、私自身も1度学びたいと思っていました。改めてこのクラスを経て、直感ではなくデータに基づいてビジネス上の意思決定を下す重要性を認識出来ました。このクラスでは重回帰分析まで勉強しましたが、機会があればPythonまで勉強してもっと深い分析まで出来る様になれればと思います。

② Accounting for Managers (財務会計/ 管理会計)

正直会計は退屈でしたwww
もちろん財務諸表を読み込んで企業の現状を把握する事は経営者になる上で必要不可欠なスキルではありますが、自分個人としては「会計はあくまでも会社の健康状態を把握する診断」であって特に面白味を見出せなかったという所が正直な所でした。ただ授業の課題などでは実際の大手外資ホテルチェーンの過去5年間の財務状況を分析してその結果をレポートで報告する等、実践として活かせる学びが出来た事はとても良かったです。

後で後述しますが、私が面白いと思ったファイナンスではこの会計の知識が求められるのでファイナンスの学びを充実させる為にも会計を頑張りましょう!そしてMBAの会計を乗り切るには簿記3級レベルを押さえておけば問題ありません。

③ Personal Development

こちらはリーダーシップのクラスで、今後どの様なリーダーシップを取って周りを動かすもしくは周りに付いてきて貰うかを考え続けた授業でした。この授業で感銘を受けたのは「我々はAuthentic Leadershipを目指して、常に一番情熱を持って目的を追求して自分だけではなく他人の価値観も大事にしなからリーダーシップを取っていこう」という考え方でした。Authentic Leadershipは当たり前の概念に聞こえますが、自分も含めて多くの人達が実践出来ていません。今後のキャリアでも常にAuthentic Leadershipを目指して歩みを進めていきます。

④ Financial Management (金融学)

会計は面白味を見出せなかった一方、ファイナンスは面白かったです!ファイナンスの何が面白かったて当たり前ですけど「複利」の概念の凄さを再認識出来た事でした。現状あるお金をどの様に投資して短期的ではなく長期的にお金を増やして、それをいかに指数関数的に増やすかという考えに魅せられました。そして教授がドバイでの不動産投資やドバイ政府の投資系ファンドの実例も出しながらリアルな金融の世界の事を解説してくれて、大変理解が深まりました。来年の5月から8月は自分の専門性を磨いていく為に授業も選択科目になるのですが、私はファイナンス専攻で卒業しようと考えています!

そして先程も記載した通り、ファイナンスの概念を理解するのは財務諸表の理解が必要不可欠なので会計も頑張りましょう。そしてMBAのファイナンスには下記の本とブログがお勧めです。

⑤ Marketing Strategy(マーケティング)

今までセールスやAccount Managementをやっていてマーケティングチームと連携を取っていた事もあり、トピックは身近でありつつも今までのキャリアと親和性がありとても興味深い授業でした。実際に課題でもE-commerceのベンチャー企業の今後のマーケティング戦略をVCにピッチしたり、ドバイのLCCの航空会社が取るべきマーケティング戦略を纏めたペーパーを提出する等、フレームワークや理論だけに捉われず実践的なマーケティングのアウトプットの仕方を学べた事は良かったです。

ただマーケティングはいくらフレームワークや理論をインプットしても、アウトプットの機会を増やさないと全く意味は無いと感じました。その点Hultの授業では前半にインプットで授業の後半にグループで課題をやってその成果をクラスで発表するカリキュラムが組まれていて、インプットとアウトプットのバランスが保てていた事が満足いった所でした。

MBAのマーケティングの本は下記がお勧めです!

⑥ High Performance Teams

こちらはどうやったら高い成果を出すチームを作れるのかを考えるクラスで、将来的に経営幹部になっていく人には避けられない課題なのではないでしょうか。このクラスにて、高い成果を出すチームには必ずPsychological Safety(心理的安全性)が担保されているという事を教わり私自身も納得しました。

これは私の経験からも確信を持って言えます。私はMBAに来る前に何回か転職を経験した事があるのですが、昔所属していたある会社ではどんなアウトプットを出しても質問をしても上司からも同僚からも全否定をされPsychological Safetyを感じれず自分が思う様なパフォーマンスを発揮出来ない時期がありました。ただ違う会社では積極的に自分の意見や取り組んだ事を発信し続けた事で上司や同僚からも感謝され、Psychological Safetyが担保されていた事で高い成果を残す事が出来ました。私の中で他人にPsychological Safetyを感じて貰うには、「その人に対して心からリスペクトをして接する」という姿勢が大事だと確信しています。

私はこの授業を経てグループメンバーに対してもPsychological Safetyを感じて貰う事をより意識して取り組む様になりました。「頭ごなしに意見を否定するのではなく、しっかりと話を聞いて意見を言ってくれた事に対してまず感謝する。」この当たり前の事をするだけでチームの生産性は格段に上がります!

⑦ Applied Economics & Managerial Decision Making(経済学)

1学期受けた授業の中で一番面白いクラスでした!教授が各国政府の戦略アドバイザーをしている事もあり、現在世界各国で生じている経済の問題に対する解決策などとにかくケーススタディーが豊富でした。またこの教授はパワポの内容など完全に無視をして、その日に自分が思い付いた世界各国の経済トピックを話してクラス全員がそれに対して意見を言って活発な議論が生じて様々な意見に触れられた事が物凄く面白かったです。

そして教授の豊富な人脈をフル活用して毎回授業にゲストスピーカーが来て様々な話を伺った事が勉強になりました。例えば世界銀行で北アフリカのFDI(海外直接投資)の担当をしている方がゲストスピーカーでいらっしゃり、インフラ投資の物凄くリアリティーな話を聞けて国策ビジネスに興味がある私にとってワクワクが止まりませんでしたw

教授が仰られた言葉で印象的だったのが、「世の中の事象を理解するには政治と経済とファイナンス(投資)をしっかり勉強しなさい。そうすれば点と点が線で繋がってくる」との事でした。今後もこの分野はEconomistやFinancial Timesの購読を通じて、自分の知識や考えも広げていける様に務めます!

⑧ Business Challenge

1学期の間にBusiness challengeは2回あり、1回目は架空の自転車屋を創業してチーム対抗でマーケットシェアを多く取れというチャレンジ。2回目は現状の物流のラストワンマイルの課題を分析し、その課題を最新技術を持って解決策を提示してVCにピッチをするというチャレンジ。

このチャレンジがほんとキツかったですwwww
2日でリサーチから事業案を纏めてVCにピッチをしろとの事で、「他のクラスも課題があるのにどうやって2日でやるんじゃい!!」と皆んなで嘆いていました。途中経過を教授に報告してもずっとボコボコにされるし、、、w ピッチ前日に内容を大幅に変更する事になるし、、、w

でも本当に学びが多いチャレンジでした。学びを挙げるとキリが無いので1つに絞ると、「解決策の前に、課題設定を正確に且つ時間をかけて行う」という事です。ここの課題設定がブレてしまうとどんなに良い解決策を考えても無意味です。なぜならその課題が本当に他の人が感じている課題なのか分からないから。事業案や企画を考える時は必ず、課題の核心を付いて「根本的なニーズは何なのか」「何が求められているのか」「その課題を解決する事で誰が何の利益を得るのか」を問い続けましょう。そうすれば、今回の様な「ブレブレの課題設定で頭でっかちな解決策を適用してしまい結果的にやり直す」という失敗を防げていたでしょう。

私が一生懸命にVCにピッチしている様子

以上となります。
大変な学期でしたが、自分自身の成長も実感出来てクラスメイト皆んなでOne teamになって乗り越えた学期でもありました!

また2学期目も学び多い学期になる事を期待して、冬休みを満喫したいと思います。それではまた!!

1学期が終わってクラスメイトとご飯

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