不登校の「定義」問題を考える
ちょっと問題。以下のA〜Dのうち不登校は、どの子ですか?
A 月曜日は、お休みすることが多いです
B 午前中だけ登校します
C 毎日登校はしていますが、教室には入れません
D 海外旅行で一ヶ月半お休みします
E 家計が苦しいので、毎週3日は、アルバイトでお休みします
F 学校まで遠く、親の送迎がないと行けません。週2日の登校が限界です
文部科学省の不登校の定義は、以下のようになります。
「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」
Aは、年間30日を超えなければ不登校にはならない。
BとCは、欠席ではないので、不登校ではない。
DとFは、心理的、情緒的、身体的ではないので、判断に迷うところではあります。各教育委員会の判断になると思います。※知っている方がいたら、コメントください。
Eは、経済的な理由のため、不登校にはあたらない。
特に、D,Fはかなり極端な例なので、これらの事例をもって、この定義は現実とあっていないと批判するつもりはありません。誤解のないように伝えると、定義は、絶対に必要です。定義がないと不正がおきたり、虐待案件を見逃すことにつながります。
ただ、不登校の定義に当てはまらないから、支援は必要ないということではありません。上記の定義は、あくまでも基準であって、その子や置かれている環境によって、支援の量や質は変ってきます。
私の個人的な意見では、保健室登校や午前中だけ登校のような部分的な登校はもちろんのこと、行き渋りや登校はするけど学校が充実していない子の課題解決も大切だと思っています。誤解のないようにいうと、それらすべての支援を学校や先生がやるべきとは思っておりません。委託や民間などの第三者機関との役割分担が理想であると思っております。