『悪魔の沼』(1976)
『悪魔のいけにえ』のトビーフーパー監督作品。
1930年代にテキサス州で行った殺人事件を元に制作されたホラー映画。
リビーウッドという小さな宿が舞台で、
この宿の敷地にある沼にはワニが飼われていた。
ある日、ミスハッティ(売春宿)をクビになったクララは宿を追い出され途方に暮れていると、リビーウッドに辿りついた。薄気味悪い雰囲気が漂ようこの宿の管理人ジャッドはクララにいきなり襲い掛かりクワで滅多刺しにして殺害してしまうと、死体を敷地の沼に投げ込みワニの餌にしてしまう。
そんなことも知らずにリビーウッドには次々と訪問者が訪れるが、宿泊客には恐怖が待ち受けている......。
『悪魔のいけにえ』のトビーフーパー監督作品なだけあり、芸術的映画なのは間違いない。
今回の殺人鬼はレザーフェイスのように無口な殺人鬼ではなく、一見どこにでも居そうな宿のオーナーではあるが、かなり異常性があり存在そのものが不気味である。
舞台となる宿リビーウッドもどこか、『悪魔のいけにえ』レザーフェイスの家を思い出させるような雰囲気で、不気味に漂う霧と赤く染まった風景は見ているだけで鳥肌が立つ。
敷地にある沼も、全体が写し出されないため底なし沼のように見ている人を恐怖に落とし入れるような演出となっていて、ワニも作り物ではあるが妙なリアル感に、自分が思い描くワニの想像を超えた何かおぞましい生物を自然と想像してしまう、そんな演出になっている。
ストーリーは1930年代にテキサス州で実際に起きた事件、ジョーボール連続殺人事件が元になっていて、別名「アリゲーターマン」と呼ばれる
殺害した死体をワニに食べさせていたという話しが実際にあったなんて恐ろしい......劇中でも意識がある状態で沼に落ちるシーンがあるけど、
生きたままワニに食われるなんて想像しただけで気絶しそう......。
トビーフーパーが監督しているってことと前情報を全く知らないでこのタイトルを見ると、ゾンビ映画かなって思うから見てみたら、あ〜......想像と全然違うっていう驚きがあるからなるべく情報入れないで見ることをオススメします。
意外や意外に「モンスターパニックサイコキラーノンフィクション映画」だから。笑
トビーフーパー監督が作り出す世界観はやっぱりすごいなぁ.....ゴア描写少ないのになんか神経をエグられるんだよね。
不思議だなぁ......。