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別世界の住人同士が引き起こす喜劇

どうも、やまけんです。

最近ドはまりしている「俺は全てをパリイする」の中で、

あの、そこまで手加減しなくてもいいですよ・・?

というセリフがありました。

状況としては、

国を守る戦士の中でもトップクラスにギルバートというキャラが、
主人公であるノールに対して模擬戦を挑むというシーン。

国の王女を守った主人公ノールの強さを図るため、ギルバートはいっちょもんでやるか!と、舐めてかかってるわけです。

で、いざ模擬戦が始まり、
ギルバートは次々とノールに対して攻撃を仕掛けます。

ところが、ノールには攻撃がかすりもしません。

あれれ?こいつ、意外とやるやつ??

と、ギルバートが困惑している中で、
冒頭のセリフを、ノールが言うわけです。

あの、そこまで手加減しなくてもいいですよ・・?

と。

つまり、

ノールからしたら、ギルバートが手加減しているように見えたので、
もう少しくらい本気でやってもらってもいいですよーと、言ったわけですね。


これに、カッチーンときたギルバートは、

ほぉ・・、やったろうじゃないか!!

と、割とガチ目に攻撃を仕掛けます。

ところが、やはりノールにはかすりもしない・・・

な、、な、、なんなんだこいつは・・!???

と、

ギルバートくん、さすがに焦ります。

そして、ノールがとどめの一言。

あの、もう少しくらい早く動いてもらってもいいすよ??

この発言に、ギルバート、キレます。

そしてついに、音を置き去りにするとされる必殺技「ドラググレイブ!」を繰り出しますが、

これもノールにはかすりもせず、あっさりかわされてしまいます。

結局、ギルバートはノールに対して”一撃も”当てることができなかった。

ただ、ノールは、

いやー、すごい技だった・・!自分はまだ技とか使えないし、上には上がいるもんだなあ。それを悟らせるために、わざわざギルバートさんは模擬戦をしてくれたんだろう。自分はまだまだだ。もっと精進せねば!

と、盛大なる勘違いをします。

シンプルに実力差がありすぎるだけなんですが、ノールからしたら、自分は「まだまだ弱い雑魚」なんですよね。

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前置きが長くなりましたが、本題はここから。

なぜ、こういった「盛大なる勘違い」が起こるのだろうか?と、ちょっと考えてみました。

で、一つ導き出せた要素としては、

「基準値」の違い

ですかね。

ノールからしたら当たり前、というか、自分は雑魚なのだから、まだまだ未熟でショボい・・と思っているんだけれど、

周囲からしたら、とてつもない達人に見えるわけです。

そして、「基準値の違い」を別の言い方をしてみると、「視座の違い」です。


つまり、「観ている視点が違いすぎる」からこそ、「盛大なる勘違い」が起こってしまうということ。

これって、現実世界でも結構ありますよね。

上司が部下のAさんに資料作成の仕事を頼んだとして、Aさんは頼まれたことをやったつもりでも、上司からしたら「え??なんでここまでしかやってないの??」みたいなミス、ありそうじゃないですか?

ようは、「視座の食い違い」によって、ディスコミュニケーションが発生しているわけです。

そして、

この「盛大な勘違い」を見事にエンタメに昇華させているのが、

アンジャッシュのコントです。

お互い肝心な部分は勘違いしたままなんだけど、なぜか会話は成立しているからこそ物語がドンドン展開していくという流れ。

もはやエンタメの域を超えて、芸術にも似たような感動を覚えますね。

ノールはノールで自分はショボいを思っているんだけど、それが周りからしたら、ある意味「絶対的な余裕・自信」にも見えたりもして、

お互いが「盛大な勘違い」をしたまま物語が展開していくという流れ。今後も非常に楽しみです。

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「基準値」というのは、「見える世界」を形作るものです。

毎日運動するのが当たり前の人からしたら、毎日運動しない方が辛いし、

毎日日記を書くのが当たり前の人からしたら、毎日日記を書かないほうが辛い。


そして、耳の痛い話ですが、「今の自分にできる基準値」で何かを継続しても、大きな成長は見込めないし、見える景色も変わらないんですよね。自戒を込めて・・・。


いつだって自分のコンフォートゾーンの外に、自分が見たことがない景色、つまり「新たな世界」が広がってるわけです。

自分の殻を破るというのは、自分の当たり前の基準値を1ミリずつでも、大きくしていくことなんですよね。

とまあ、ノールのストイックすぎる姿勢を見て、自分の胸がチクリと傷んだ夜でした。

ではでは、今日はこの辺で。

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