【詩】No.5【なもなも】
1 本日の詩
『No.5』
(詞 なもなも)
あたしのベッドはいい香り
昨日も今日も明後日も
ずっとずっと いい香り
みんなは隣の温もりを求めるけど
あたしはシャネルの五番を振りかける
沈黙の香りに包まれて眠るの
友達がいないだとか 誰も理解してくれないだとか
でも休日を過ごす相手はいるのね
あたしはシャネルの五番で眠るわ
朝も昼も夜も
夢見がちだとか 現実から逃げてるだとか
何とでも言えば? あんたに関係ないでしょ
あたしのことを心配してるわけでもないくせにね
説教しながらオナニーするのやめてくれる?
あたしはシャネルの五番で寝たいの
誰もここには近寄らせない
誰も同じ香りをまとわせない
冷たいベッドが心地いい
暗闇の中でシャネルの五番に包まれて夢を見る
永遠に冷めない夢を
多分あんたは正しいわ
こんな生活ずっとは続かない
いつか気づくの あたしだけ惨め
それが何?
十年後の幸せのためにいびつな今日を耐え抜くの
それってなんて立派な人生なの
今日が来なくなる日なんてないのにね
あたしのベッドはいい香り
朝も昼も夜も
ずっとずっと いい香り
シャネルの五番に包まれて
あたしは今日だけ生きていたいの