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不登校中の勉強

親にはよく「勉強なんかできなくてもいい」と言われていたが、私にとってはなんの慰めにもならないどころか、「勉強すらできない自分は無価値」と言われているような気さえした。




それまでの成績

不登校でも勉強はした方がいい、というのはそう思うのだが、これがなかなかに難しかった。

それまでの私は提出物を出すのが遅れたりすることはまあまああったが、成績は悪くなく上位に入っている方だった。
追い詰められるとやる気を出すタイプだった。

だが、引きこもり中はとにかく体が怠く頭の中もぼやけていて、勉強をやる気が一切起きなかった。

引きこもっていて運動をしないので、何かをする体力がなかったのだ。




勉強への忌避感

休みがちになっていた頃、ついに授業の内容についていけなくなった。
休んだ分を誰かに見せてもらう事もできず、このままだと置いていかれるんじゃないかと焦燥感に駆られた。

かといって、家に帰ると学校での疲れから勉強どころではなかった。

そのうちに、勉強に対する恐怖心が芽生えた。

今まで出来ていたことが出来なくなること、自分の唯一の取り柄がなくなってしまうことから目を逸らしたかった私はひたすらに現実逃避した。
日夜スマホやゲームばかりして、見事に昼夜逆転してしまったのだ。

たまにやる気を出して机に向かっても、問題集を開いて一問目を解こうとしたそばから頭がぼーっとして眠くなり、まったく頭に入らない。
なんとか勉強しようとするも、参考書を開くだけで精一杯だった。

脳が勉強を受け付けなかったのだ。




家から離れる


私は塾に通っていたのだが、学校に行かなくなってからもしばらくは塾に通っていた。

その塾の雰囲気は好きで授業も面白かった。
近辺の他の塾よりもスパルタと噂されていて、大変ではあったが、逆にそこが私に合っていた。
それに問題を解くのは、間違えていても攻略を見つけるその過程や最後に赤丸が並ぶさまがゲーム感覚で、なんやかんや楽しかったのだ。

しかし、塾には同じ学校の人が大体を占めていたため、なぜ学校を休んでいるのに塾には来ているのか?と聞かれるのが怖くて次第に行くのを辞めてしまった。

だが冷静に考えれば、お金を払っているので塾には堂々として行けば良かったと今になって思う。

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