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今日の一品:秋田の冬の味、真鱈の子炒り(1/7)

ここ3~4年で気付いたのだが、神奈川のスーパーは新鮮な魚の取り扱いが多く優秀だ。
横浜に住んで20年以上になるが、当初はそんな風には思わなかった。若い頃は忙しくて買うもの以外ろくに目に入らなかったのかも知れないし、スーパー事情が変わったのかも知れない。最近は徒歩圏のスーパー6〜7軒を目的や気分次第で使い分けている。それぞれ特色が違って面白い。

自宅徒歩3分のスーパーでは、冬には鮭白子やあんこうの肝、真鱈のたらこが並ぶ。新鮮で美味しそうなのでつい手に取る。居酒屋であるとつい注文してしまうあん肝ぽん酢や白子ぽん酢が家でも食べられるのはとても嬉しい。好きなぽん酢を使うとなお美味しい。

真鱈の子炒りは、秋田の家庭で冬によく作られるおかずのひとつだと思う。実家では冬の間は毎日のように出ていたし、秋田市育ちの夫も食べたと言う。実家の町では買える食材が限られていたから、いつも似たようなおかずだったが、しっとり煮えた子炒りをごはんに汁ごとかけて食べるのが好きだった。

かまぼこを使ったのでところどころピンク色

家庭料理なので基本好きな味につくればよいと思う。汁気の量もお好みで。
具は必ず入るのはにんじん、ごぼう、糸こんにゃく。他はその日あるものだった。味出しにちくわや練り物が入ったり、干し椎茸が加わったり、煮干しを割いて具にしたり。どれも美味しい。
味付けは酒、みりん、醤油の基本の組み合わせ。めんつゆや味どうらくの里、味マルジュウ等ももちろんOK。油は祖母はサラダ油を使っていたが、私はごま油を少量使ってごぼうとにんじんにこくを出す。真鱈子の鮮度によっては生姜で臭みを消す場合もあるが、新鮮なら入れない方が美味しいと思う。

生の真鱈子を入手するのがやや難しいかも知れませんが、もし買えたら是非。簡単で美味しいです!

《懐かしい秋田の冬の味「真鱈の子炒り」》レシピ:つくりやすい分量

①真鱈子1パック(200~300g程度)は新鮮ならそのまま、匂いが気になる場合は熱湯を回しかけ、炒めやすいようざっくり3〜4cmに切る。
皮はそのままでよいが、匂いや色が気になるようなら除いても。

②具を用意。
にんじん小1本は皮をむいてせん切り、ごぼう7~8cmは皮をこそいで(アルミホイルでこすると簡単)ささがき、糸こんにゃく1袋(200g)は下茹でして食べやすい長さに切っておく。
その他、練り物(ちくわ、かまぼこ、さつま揚げどれでも)や干し椎茸も入れると美味しい。今回はかまぼこを3cmほど使った。

③鍋または深めのフライパンに油少々を熱し、ごぼうとにんじんを炒める。特にごぼうに油の味が入ると美味しいので意識して絡める。

④ ③に糸こんにゃくとその他の具を加えてざっくり炒め、真鱈子を加えて酒を大さじ2程度振り、生臭くならないよう木べらでほぐしながら炒める(汁気を多めに作りたい場合はだし汁か水80~100cc程度加えて少しぐつぐつさせる)。みりん、醤油各大さじ1を加えて煮、全体に味を含ませる。

⑤お好みの程度に煮詰めれば完成。 冷める過程で味がしみるので、一度冷ますと良い。
冷蔵庫で2〜3日は日持ちするが、さつま揚げ等練り物を入れると保存期間は短くなるのでお早めに。

スーパーで真鱈子が売られていることに気付いたのが近年なので、随分長く食べていなかったがつくってみると「懐かしいな」と思う。
年始のある日の食卓。

先に投稿したりんごの白和えも

煮しめは義母のお手製。毎年必ず送ってくれる(帰省した年は持たせてくれる)ので楽しみにしている。今年は練り物入りだが牛肉が入る年も、鶏肉の年もある。どの年もたっぷりと分厚く切った大根が舌先でとろけるほどに柔らかく、芯まで味がよく染みているのが美味しい。蓮根や里芋のむき方も美しい。大根だけ別鍋で煮るのがコツだそうだが、私がつくっても同じようにはできない。

漬物は大根のなた漬け、ゆず白菜と赤かぶ漬け。金目鯛は銚子ワインを取り寄せた際のセットの一品。皮つきフィレーの冷凍で届いたので、皮を炙ってお刺身に。ものすごく美味しかった。

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