今度こそ2024梅シーズン最後の梅購入、「おいしい山形プラザ」で谷沢梅を買って追熟(2024谷沢梅その1)
先般の「石川一号」で最後と思っていた今年の生梅。思わぬチャンスが訪れ、もう1品種だけ買うことになった。
銀座のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」で店頭販売していた「山形の梅」こと谷沢梅。安かった…。1キロ720円、例年ならば特筆することもない標準価格だが、不作の今年は激安。しかもあの酸っぱくて美味しい谷沢梅、買わない訳には行かないのである。
もともとはこのポストを見たのがきっかけだった。加えて翌日は自宅マンション工事による数時間の停電が予定され、この猛暑にエアコンも扇風機もなしはきつい。それなら外出してしまおうと思っていた、その避難先が銀座に決定。
そんな訳で無事購入。私が訪れた時には売り場に4袋並んでいて、最も傷が少なく、熟が程よく進んでいそうな袋を選んだ。
周辺のアンテナショップをいくつか回り、昼過ぎに帰宅した頃にはマンションの共用廊下は真っ暗だったが自宅の電気は通っていた。よかった…。
さて、今回の谷沢梅は購入者が梅酒やシロップにも加工できるよう、青梅の状態で山形から運ばれたのだと思う。その時点での重量はひと袋1キロ。輸送中や店頭に置かれる間にも熟は進んで行くので、購入後に自宅に持ち帰った時点での重量は916gだった。既に1割近く水分が蒸発している。
とは言え梅干しにするならもう少し追熟した方が良さそうな色。水分が飛び過ぎないよう様子を見ながら追熟してみる。
なお、追熟時は下に空気が通る状態で(でないと蒸れてカビの原因になることも)ざるに新聞紙を敷いて梅を並べ、上からも新聞紙で覆って直射日光の当たらない場所に置いている。
こちらが翌日、火曜日の朝の状態。
既に黄色味がかなり増し、爽やかでとても良い香りがし始めているが、色的にはまだもう少しといった感じ。
もう1日経過した水曜の朝。
色はもう少しという気がするが、水分がかなり飛んでいるように思うので、そろそろやめておいた方が良さそう。洗って少しだけ水に浸し、梅干しの仕込みを開始する。
追熟後の重量は約840g。購入時点と比べても1割程度減っており、やはりこの辺りが限界点だったようだ。
続いてサイズ計測。水分が飛んでいるので追熟前に計っておけばよかった。
追熟後の状態で直径はだいたい3~3.5cm、重さは12~18g程度。谷沢梅は元々小さめの品種なので、これでも幾分大きい方かも。昨年買った谷沢はもっと小粒だった。
塩分をどれくらいで漬けるかは少し迷ったが、室温がかなり上がり、塩漬け中の他品種にいくらか産膜酵母がみられるので、このサイズとしてはやや高めの塩漬け14%。半月後に紫蘇漬けを検討。
塩は手持ちの中で最も梅になじみやすかった天日海塩(通称「ハイビスカスの塩」)を使った。
昨年は「梅干しはやっぱり白干し」と思っていたが、前言を翻して今年はさまざまなバリエーションを試している。「梅の品種や状態によって合う加工は異なるのでは?」が今季感じているテーマで、谷沢梅の持つ風味にはなんとなく紫蘇漬けの方が合う気がする。昨年は天日干し後に紫蘇を加えて味馴染みが今ひとつだったので、今年は塩漬け中に紫蘇を加えるつもり。
こちらもまた、続報は多分天日干しのタイミングで。
それにしても今年はほんとうに梅シーズン(生梅購入という意味で)が短かった。昨年は5月下旬から7月の折り返しくらいまで梅の購入に頭を悩ませていたが、今年はあっという間に購入期間が終わり、後は加工をどうしようか、塩漬け中の梅に産膜酵母やカビは出ていないか、そうしたことに気を遣う毎日だ。
それと天候。昨年はひと月を待たずに2週間〜3週間で天日干しした分もあったので、7月にはけっこう天日干しをしていた記憶があるが、その同期比で今年は天候がかなり不安定。関東では入梅も遅く、6月中にまとまった雨が降らなかったため7月にもぐずぐずと雨が降ったり降らなかったりし、天気予報は数時間おきにころころ変わって、梅も洗濯物も安心して干せる状況ではなかった。
昨日やっと梅雨明けし、今日は土用の入りでもあるのでようやく安心して梅を干せる時期がやって来る。
今年はいくつかの品種で昨年以上に産膜酵母が発生し、こまめにケアをしているのだが最早追いかけっこのような状態になっているので、この分だけでも早く干してしまいたい。
今は外出先から書いているが、帰ったらこの週末はその分を優先的に干そうと思っている。