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干し作業に最も苦心した会津のジャンボ梅、完熟高田梅の梅干し完成&天日干し中はハクビシンにも要注意(完熟高田梅その3・完成編)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事と2024年7月現在の後記です。(もともとの更新日付:2023年8月6日)

超巨大な会津の梅、完熟高田梅を干し始めて2日半。接近中の台風の影響で天候も怪しく、梅の乾き具合も良さそうなのでこの辺りで天日干し完了とする。

表面に塩(凝縮された梅酢)が吹き、いかにも梅干っぽくて美味しそう。

あのたぷたぷしたのがここまでちゃんと梅干らしく…と思うと感慨深い。

天日干し初日、破れた皮からの果汁(梅酢)の流出が止まらず、梅とざるの間に敷いたクッキングシートに常時水たまりができていた。
このままでは適切に乾かないので、梅の温度が下がってから一度シートを交換することに。

梅の温度が落ち着き、天日干しや上下を返す作業に最も適しているのは夜よりも早朝だ。夕方から夜の初めだと、表面は冷めても梅の内部は温かいままなのでぐずぐずと崩れやすい。大粒の梅は特に中の水分が多いため注意が必要。

交換前の様子がこちら。
実の間にたまった水分(梅酢)をどうにかしたいが、触るとますます破れが広がりそうで、箸や指でつまんで持ち上げるのは危険。こんな時、つるつるしたペーパーの滑りは非常に便利だ。滑らせて移動できる。

梅を滑らせて新しいペーパーに移し、間隔を空け直した。ここからまる1日半で冒頭の状態へ。
なお、梅酢や皮が破れた部分が残った先のシートは、オーブンの低温等で乾燥させると(暑い時期なら自然に乾く)美味しい梅塩になる。ゴムべら等ではがして容器や袋に入れておくとよい。おにぎりや生野菜、冷奴に刺身と何にでも合う。

シートを敷かずにざる、若しくは網に直接並べて干せば滲出梅酢に悩まされずに済んだかも知れないが、梅酢が地面に滴り落ちてもったいない。それに、シートを使わないと梅が網にこびりつくので途中で返したり回収したりするのに手間がかかる。多分皮破れも起こる。
一番怖いのは、滴り落ちた果汁が虫や鳥、下手をするとハクビシンを呼び寄せる誘因になってしまうことだ。

横浜の現在の地域に住んで二十年ほどになるが、自宅近くの公園付近でハクビシンと思われる小動物を見掛けたことが何度かある。
一見かわいらしい顔や全体のシルエットから最初はタヌキかと思ったが、驚くほど高く跳び、後姿のしっぽの長さからおそらくハクビシン。横浜市内でハクビシン被害が報じられることは珍しくなく、案外近くに潜んでいるようだ。

とは言え見たのは住宅地から離れた場所だし、たまのことで大して気にもしていなかったが、ここ1~2年で状況が大きく変わりつつある。
コロナ禍によるリモート勤務増の影響か、近年新たな集合住宅や戸建てが近所に急増した。外出禁止が解けてから現在に至るまで常にどこかで土木・建築工事が行われ、越して来てこれまであまり動きがなかったので、周辺の環境が俄に変わりつつある感じを受ける。
この2年ほどで増えた徒歩3分以内の世帯数は軽く見積もっても200以上。今もすぐ裏手で中規模マンションの工事が進行しており、更に50~80程度増える見込みだ。

そんなある日の午後、買い物へ行こうと近くの坂を下っていると、3ヶ月ほど前に完成したばかりの戸建て住宅の一階部分の駐車場に、ハクビシンらしき小動物が素早く潜り込んでいくのを見てしまった。ぞうっとした。
ハクビシンは本来夜行性だし、このような住宅街で白昼見るものではないと思っていた。その話を夫にすると、夫も殆ど同じ場所で二夜連続でハクビシンらしき生き物を見掛けたという。

ハクビシンは一度目を付けられ、侵入されてしまうと駆除は非常に困難と聞く。雨どい程度の隙間があれば簡単に潜り込み、屋根裏や床下に入られたらほぼ手遅れ。糞尿による悪臭やカビ、様々な害虫の発生要因、破損や汚損のもととなるそうだ。恐ろしい…。
とにかく餌となる食べ物の匂いや形を残さないこと、侵入経路を与えないことが最重要だそうだが、新築物件には彼らが目を付ける要素や隙があったということか。或いは呼び寄せる何らかの要因があったのか。いずれにしても怖い。近くに住み着かれて繁殖されたら危険は加速する。

そんなわけで、天日干し中の夜間は特に気を付けなければならない。雑食なので鳥たちが嫌う梅の酸味なんて気にしないかも知れないし、一メートル程度の塀や柵なら簡単に跳び越えてしまう。夜には梅を屋内に入れた方が無難かも知れない。

さて、高田梅の干し終わり重量は約600g。
元の重量1,345gの半分以下になってしまったが、梅酢もたくさん出たし、これだけ皮破れがあったから仕方がない。でも、容器に移した後でペーパーに残った皮の破片を味見したらこの時点でとても美味しかった
やはり高田梅は美味しい。買ってみて、そして漬けてみてよかった。できた分は大切に味わって行きたい。

高田梅、来年はできれば完熟の少し手前で入手したい。買えるといいな。

≪2024年7月の後記≫
現在この梅干しはこのような見た目。塩の味が落ち着いてより美味しくなった。大きいので、少しずつ箸でちぎって食べるととても美味しい。昨年漬けた中ではお気に入りのひとつだ。

たぶん我が家は高田梅が好みなのだと思う。適度な梅らしい酸味に、青梅の時にはサクッとした心地よい食感、完熟ならとろみが増し、いずれもただ酸っぱいだけでなく高田梅特有のコクのような旨味がある。
今年漬けた塩漬けもより紫蘇の色が落ち着いて、美味しさを増している。

ちなみにその後ハクビシンは見ておらず、被害が広がったという話も聞いていない。侵入されかけた住人が適切に対処してくれたのだろうか。

ともかく、今年も気をつけなくてはと思う。

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