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〜介護施設紹介〜老人保健施設とは(老健)
今日は介護歴10年、今まで色々な施設で働いてきた僕から介護施設紹介をさせて頂きます。
今回は老人保健施設について紹介します。
老人保健施設(介護老人保健施設、略して「老健」)は、日本の高齢者向け介護施設の一つで、リハビリを中心に提供し、自宅復帰を目指すための施設です。主に病院での治療を終えた後、自宅に戻るために一定期間リハビリが必要な高齢者や、在宅介護が難しい高齢者が利用します。
老人保健施設の特徴
老健の目的は、利用者が再び自宅での生活を送れるようにサポートすることであり、医療ケアと介護の両方が提供されます。医師、看護師、介護職員、リハビリ専門職(理学療法士や作業療法士)、歯科衛生士、言語聴覚士などがチームを組んで、利用者に適切なケアを行います。
どんな方に適した施設か?
老人保健施設は、以下のような方に適しています。
- 自宅復帰を目指してリハビリを必要とする方*
病気やけがなどで身体機能が低下したが、リハビリによって自宅に戻れる可能性がある方。
- 病院での治療を終えた方
急性期の治療が終わり、在宅での生活を目指すために、介護とリハビリが必要な高齢者。
- 在宅介護が一時的に難しい方
家族の都合や介護の負担が大きい場合、短期的な入所も可能です。
料金
老人保健施設の費用は、利用者の所得や要介護度、施設の種類によって異なります。基本的には、介護サービス費、食費、居住費がかかります。自己負担額は介護保険を利用するため1割〜3割で、月額の目安は以下の通りです。
- 軽度の介護度(要介護1)
10万円〜15万円前後
- 重度の介護度(要介護5)
15万円〜20万円前後
また、低所得者向けの減免措置もありますが、入所時には一時金や保証金が必要となることがあります。
老人保健施設のメリット
1. 自宅復帰を目指すリハビリが充実
老健の最大の特徴は、リハビリテーションが充実している点です。リハビリ専門の職員が個々の状態に合わせたプログラムを作成し、機能回復を支援します。
入所して3ヶ月間は毎日理学療法士によるリハビリがあります。その後、3ヶ月間経過しても在宅に帰れない場合、さらに3ヶ月間延長することも可能ですが、3ヶ月以降は週に2回のリハビリになります。
2. 医療と介護が連携して提供される
施設内には医師が常駐しているため、医療的なケアと介護を一体化して受けられるのが強みです。医療処置が必要な方でも、安心してリハビリと介護を受けられます。
また、怪我をした場合や、体調が悪くなった場合すぐにドクターに診てもらうことができるというのもメリットの一つです。
他の施設は、週に一回外部からドクターが往診に来てくれるだけなので緊急の場合はそのまま救急車を呼んで搬送になります。老健の場合救急車を呼ぶレベルなのかどうか、看護師、ドクターで判断してから搬送になります。
3. 短期利用が可能
老健は短期間の利用にも対応しているため、在宅介護の一時的な休息(レスパイトケア)や、家族が介護できない場合にも便利です。
また、老人保健施設と一緒にショートステイを受け入れている施設も多いので週に1回だけ泊まりをお願いしたい場合でも利用可能です。
老人保健施設のデメリット
1. 長期的な入所は難しい
老健は基本的に「中間施設」であり、最終的には自宅や特別養護老人ホーム(特養)などへ移行することが前提です。そのため、リハビリが終了すると退所を求められる場合があります。長期間にわたる入所が難しく、自宅復帰が見込めない方には向かない施設です。
僕は老人保健施設で5年働いていました。本来なら長期間の入所は難しいとなっていますが、
リアルは5年、10年施設にいらっしゃる利用者様も多いです。介護施設も施設を運営していくのにお金が必要です。介護度が高い利用者様は国からもらえる補助金も多いので介護度が高い利用者様は長年受け入れてもらえる所が多いです。在宅復帰して利用者様がいなくなるとまたその部屋を埋めなければならないリスクが出てくるので長期間施設を利用して下さる利用者様は経営者にとっては逆にありがたかったりします。介護をしている僕らからしたら、本来は老健は短期入所だよねとは思っていましたが。
2. 待機期間がある場合が多い
老健施設は全国的に需要が高く、入所するまでに待機時間が発生することが多いです。特に病院からの退院が迫っている場合、早めの申し込みが必要です。
3. 個室が少ない
老健では多床室が主流であり、個室を希望する場合、料金が割高になる場合があります。プライバシーを重視したい方には不向きかもしれません。
まとめ
老人保健施設は、リハビリを通じて自宅復帰を目指す方に最適な施設であり、医療と介護の両方を受けられる環境が整っています。ただし、長期間の入所は難しく、リハビリが終われば退所を求められることがあるため、計画的な利用が必要です。また、費用面は比較的リーズナブルですが、個室などの条件次第で変動するため、事前に確認することが重要です。