あなたがもしうつ病になったら?
「うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと」解説記事まとめ
本記事では、デラさんの著書 「うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと」 を解説。
この本は 「どん底から少しずつ元気になる方法」 を教えてくれる内容であり、著者自身が 22歳でうつ病を発症し、5回再発を繰り返した経験 から、回復方法や再発予防について詳しく語られている。
1. 著者がうつ病になった経緯
著者は 大学を休学し、ベンチャー企業で1日15時間労働を始めた ことがきっかけで、22歳のときにうつ病を発症。
•徒歩40秒の社宅 に住み、仕事終わりも仕事を続ける生活
•寝ているとき以外は ひたすら仕事のことを考える
• 成果が出ず、先輩たちから「お前のせいで売上が下がった」と責められる
•過労とストレスにより 22歳でうつ病を発症
•その後、回復と再発を 5回も繰り返す
うつ病になると、
• 寝られなくなる or ずっと寝続ける
• 文字が読めなくなる
• 歩くこともできなくなる
• 「消えたい」と常に思う
• 仕事や恋愛が困難になる
一度うつ病になると 人生の難易度が大幅に上がり、元の自分に戻ることができない。
今、うつ病の患者は増え続けており、誰でもなり得る病気。
本書では、 著者が20代をうつ病とともに生き、なんとか克服した方法 がまとめられている。
2. うつ病から回復するまでの3つの過程
うつ病からの回復には 3つの段階 がある。
① レスト期間(どん底の時期)
これは うつ病の真っ最中 であり、メンタルが完全に崩壊している状態。
車で例えるなら 「ガソリンがほぼゼロ」 の状態。
特徴
•ひたすら寝ていられる
•体が重く、動けない(重力に勝てない感覚)
•少し動くだけで反動でダウンする
•ネガティブな感情に襲われる
•手足の震えなど、身体症状が出る
•感情がなく、何もやる気が起きない
この時期にできること
とにかく寝ることが最優先(回復以外は何もしなくていい)
仕事はやめる
本書でも 「どん底にいる人は、この本を今すぐ閉じて寝てください」 と書かれている
無理に行動しようとすると再発するので要注意
著者自身もこの時期は 1ヶ月ほど寝たきりだった。
② リハビリ期間(少し元気になってきた時期)
どん底の状態を抜けて じっくり休んだ後の段階。
少しずつ 現実世界に適応していく時期 だが、まだ無理は禁物。
特徴
•週3日くらいは元気な日がある
•外出すると翌日ダウンする
•天気の良い日は比較的調子が良い
•「何か食べたいな」と思えるようになる
•遊びや趣味に少し楽しさを感じられる
この時期にできること
•体を動かして体力を少しずつ回復させる
•いきなりフルタイム勤務は危険!(再発リスク大)
•深夜に5分だけ散歩する ことからスタート
•吉野家で牛丼を食べる、本屋に行く、カフェに行く など簡単な行動から始める
著者も 「もう大丈夫」と思い込んで無理をして何度も再発 してしまった。
「治った」と思っても、いきなり頑張らないことが大切。
③ 思考のトライ&エラー期間(社会復帰を目指す時期)
かなり回復してきた段階 で、ここでは 考え方や生き方を変えること が大事になる。
特徴
•外出してもダウンしない日が増える
•感情が安定してくる
•再発を防ぐための方法を考えるようになる
•本を読んで内容を理解できる
•自分の感情を言葉で表現できるようになる
この時期にやるべきこと
•「うつ病になった原因」を特定することが重要
•同じ働き方・生き方をすると、またうつ病になるので要注意
•仕事の仕方・人間関係・ストレスを感じる要因を見直す
例:週5勤務が原因なら 週2〜3日に減らす
人間関係がストレスなら できるだけ人と関わらない仕事を選ぶ
3. うつ病前の自分に戻ろうとしないこと
•「うつ病前の自分に戻りたい」 という焦りが、回復を妨げる
•著者も 「すぐに復帰したい」という焦りから、無理をして再発を繰り返した
•「前の自分を取り戻す」のではなく、「新しい自分を作る」ことが大切
前の自分を手放し、新しい人生を再構築する
•正社員じゃなきゃダメ
•男は30万円以上稼がなきゃダメ
•結婚しなきゃダメ
•実家に帰ったら負け
→ こうした固定観念を捨てることが重要
•「うつ病になる前の生活に戻りたい」という考えが、むしろ回復を妨げる
•年老いた人が「10代に戻りたい」と言っても不可能なのと同じ
•うつ病になったら、人生を根本的に見直す必要がある
4. ヒーローを目指さず、村人として生きる
•誰もが「成功者」「人気者」になれるわけではない
•頑張っても報われないことが多い
•だからこそ、「ヒーローを目指さず、村人として生きる」のが大切
→ 他人と比べず、自分のペースで生きることを意識する
5. 週2日のバイトで生き延びる
•週5フルタイム勤務に向いていない人もいる
•「正社員として働くのが普通」ではなく、自分に合った働き方を選ぶ
•週2〜3日働くだけでも生活できる方法を考えるのが大事
6. 愚痴やモヤモヤをアウトプットする
独り言・日記・SNSの非公開アカウントを活用
ポジティブな感情だけでなく、ネガティブな感情も吐き出すことが大事
7. 弱っているときは、不安になる情報から距離を取る
•ニュース・政治・社会問題など、不安を煽る情報は避ける
•シンプルで楽しいエンタメを楽しむのが良い
8. 外的刺激を少しずつ増やす
•まずは軽い外出から始める(例:カフェ、公園、本屋など)
•社会復帰を焦らず、少しずつ刺激に慣れていく
9. うつ病の原因を突き止める
•著者は「職場の環境」が原因だったと分析
•何度も振り返り、自分にとっての「うつ病の引き金」を知ることが重要
まとめ
•うつ病の回復には「時間」が必要
•無理をしないことが最優先
•「以前の自分」ではなく「新しい自分」を作る
•焦らず、少しずつ社会復帰を目指す