映画 ダイ・ハード
一番好きなアクション映画を聞かれたら、なんと答えますか?私はちょっと古いですけどこの作品を挙げます。
30年以上前の作品なので、その後の技術革新を経て、今までに凄い映画がたくさん出ました。
T2、マトリックス、アバター、インセプション、、。どれも大好きですが、やっぱりこの作品かなぁ。
、、、ダークナイトは迷うけど。
舞台は(当時の)ハイテク技術を使った完成間近の高層ビル。
主人公はニューヨークの刑事で、仕事の都合で別居中の奥さんから、彼女が勤務する会社のパーティに呼ばれてロサンゼルスまでやって来た。
たった一人部外者で居心地悪くしていると、突然ビルに押し入ってきた犯罪者集団。咄嗟に身を隠すも、統率が取れていて完全武装のプロ集団相手に、拳銃一丁ではとても勝ち目はない。
ビルは封鎖され、通信も遮断され孤立無援。
パーティ出席者は全員人質にされ、残るは名簿に名前のない自分だけ。
エレベーターシャフトを登り、換気ダクトの中をズリズリ這い進み、情報を集めつつ、出来ることを考える、、、。
この作品の何が面白いって、とにかく敵の強者感が半端ないところです。
突然現れて、有無を言わさず計画を着々と進めていく、ハンスを筆頭にしたプロ集団。本当に勝ち目が見えないんですよね。
せっかく呼んだ消防車も追い返され、運良く見回りにきてくれた警官も騙され、もうどうすりゃ良いの?っていう。
相手となる敵の強者感。
アクション映画で非常に大事な要素だと思います。相手が強い方が盛り上がりますが、強ければ強いほど勝ち方が難しくなります。簡単に勝ってしまうと一気に興醒めしてしまいます。
映画で観た「印象に残っている強敵」って何人挙がりますか?
ダースベイダー、ターミネーター、Mr.スミス、
ジョーカー、レオンの麻薬捜査官、2001年のコンピュータ、エイリアン、プレデター、、、
意外と少なくないですか?
大体、主人公が一番強いパターンが多いですしね。
そんな中で、この作品の敵の強者感は非常に良い!頭脳派ハンスと脳筋派カール!
主人公は決して超人ではなくて。むしろオッサンで。武器のハンデもあって。
一人倒すのも必死!
外の応援は期待できず、こっちは一人。
しかも敵は何やら企んでる。
相手の思惑を逆手に取って徐々に敵の数を減らしていくんですけど、まぁ〜面白い!!
そしてこの作品のもう一つの大きな魅力が「アル」!
アルについて書こうとしただけでグッときちゃう(笑)。
若い頃に大きなミスを犯し、トラウマを負ってデスクワーク専門になった黒人警官。
二人が知り合うきっかけは最悪ですけど(笑)、顔も知らず、通信だけで育まれていく二人の友情。コレが良い!!
で、最後がねぇ〜。
一度も顔を合わせてないのにね!
「アル?」「・・・・・ニヤッ」
最高ですから!
最後感動しますから!男なら!
まぁ観てのお楽しみです。
さらに、敵味方以外の、サブキャラクター達も魅力的です。
強引過ぎるニュースキャスター、お馬鹿なアルの上司、無能なFBI、裏切りエリス。このへんも、うまーく伏線になって展開に関わってくるんですよね!ちょい役のリムジンの運転手もいい仕事しますしね。この辺の脚本の良さもちょっと他にないレベルの高さじゃないでしょうか?
小学生の頃、何回観返したか分かりませんが、何回観ても飽きなかったなぁ。
敵のエンジニアが計画の難所を突破したときに、ベートーヴェンの第九が流れるんですよね。敵の計画成功で「喜びの歌」。これが子供心にオシャレを感じて印象的でした。
アクション映画に限った話ではありませんが、「必然性」っていうのが、私にとってはすごく大事で。
画になるシーンが重要なのはよくわかります。でも、映えに全振りしている無駄なアクションとか、どうしても冷めてしまうんですよねぇ。
その点、この映画の監督は私の好みを理解してくれて(?)、必然性を追い求めた展開になってるんです。だからこそ最後のハンスとの対決の時の仕草がカッコ良いんですよねぇ〜。
爆発のシーンも同じで。「ヤバいヤバいヤバい!逃げろー!」って本気で思える爆発なんです。
ビルの屋上ダイブだけならマトリックスにも負けてない迫力シーンだと思います。全然スタリッシュじゃないですけど(笑)。
古すぎて観たことない映画ファンもいるんじゃないかと思い、書いてみました。
是非観て欲しい。でも、プライムビデオの日本吹替版は翻訳がイマイチで雰囲気ぶち壊されます。
「俺の女房を探してくれ」ってセリフを
「俺のワイフを探してくれ」って日本語で言ってて。ワイフ!?何故!?そんな日本語ある!?
アルとの会話の超良いところで冷水ぶっ掛けられました。他にもいくつも不満な箇所があって。
息子と観たんですけど、後悔しました。
私が何回も観すぎたからっていうのもあるかもしれませんが。
字幕がお勧めです。