いつか倒れるかもしれないけど、今日もお皿を洗う。
サカナクションの山口一郎さんがうつ病を患って、回復に至るまでのNHKスペシャルを見た。
病気になった人はなる前には戻れなくて、その病気の経験がない人は、それを共感することが難しい。
寄り添うしかないこと、寄り添ったところで先が見えないこと、苦しみの濃淡はあれど、みんな何か苦しいこと。
仕事柄、うつ病の方に出会うことは多々あったし、そこに飲み込まれそうになったこともある。
うつ状態を誰もが経験するからこそ、「うつ病」を理解することも難しいんだろうなと思う。
それくらい乗り越えてきたよ、と思ってしまう。
誰もが経験したからこそ。
あたしは自分がとても元気なんてなかなか思えたことがないけれど、この半年くらいは、自分を大事にしている。
自分の気持ちに向き合って、自分のしたいことを考えている。それを言葉にすることも頑張っている。生活の余裕が、少しある。
だってほとんど毎日朝ごはんに卵かけご飯を食べている。そのためにご飯を炊いたりしている。昨日はホットケーキを焼いた。少し遠出してパン屋さんに行った日もある。台所リセットも毎日している。適度な運動やストレッチもしている。自己満足の範囲だけれど。
でもいつだって、自分が崩れて倒れてしまう日がくるかもしれないとは思っているのである。
希死念慮は多分ずっとあるし、完璧主義者だから人との関わりもやはり苦手。あたしは実はずっと、人が苦手でもあるんだ。最近これを実感している。
苦手なのに好きだから、苦手なのに愛おしいから、こうやってもがいていくしかないんだよな。
もやもやした時こそ、手を動かす。掃除して、料理する。お風呂に浸かる。当たり前のことは実践してみてやっとその重みを知る。
最近好きな本屋さんが増えた。素敵な本との出会いもあった。見たい映画も、展示もあるし、きちんと遂行したい仕事もある。でもあたしは不完全。すべきことから逃げてもいるんだ。複数のあたしがいて、それらをちゃんと大切にする。あたしがあたしを大切にすればいいし、実は全部考えすぎだったりするよ。大丈夫、大丈夫。
実は小学生の頃から、カエラちゃんが好き。
あたしは髪を染めたことが1度もなくて、いわゆる見た目は真面目そうに思われるのだけど、そんなあたしがカエラちゃんを好きだというと驚かれることがあったりした。笑
カエラちゃんの良さは、誰に対してもフラットな目線と、とてもおおらかで包み込む歌詞と、その透き通る歌声。髪を染めないあたしのことだって、カエラちゃんは包んでくれると分かる。
つらいことがあった日、(今日を乗り越えられたら、明日だって同じはずでしょう)と心の中で何度も何度もつぶやいていた。時には声にも出しながら、通学路を1人帰っていた。
あの頃からずっと、あたしの隣にいてくれる曲。ずっとずっと、いてほしい。
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