42歳一独身公務員の旅行記(静岡編)「静岡のヨロコビ」
3月末。今学期が終わり、新学期までの束の間の時間。(僕の職業は教師なのだ)
僕はこの時ばかりは有給休暇を取り、半ば強引に旅行にでかける。強い意志をもってでかける。若かりし頃にはそれで先輩にキレられたこともあった。しかし、一体これは誰の人生なのか。先輩のご機嫌をとる人生なのか。いや、違う。これは僕の人生なのだ。
今年も旅行にでかけた❗️一年に一回会う、30年来の友人K(男、彼も独身)と共に。
行き先は静岡‼️Kが東京在住で、僕は大阪だから中間地点の静岡で会うか、という話になった。既に静岡に一緒に行くのは4回目である。
午前11時9分
旅の始まりは、新大阪駅だ。42歳だが、やはり新幹線のホームに立つと少年のごとく心が踊る。売店で缶コーヒー、新聞なぞ購入し、気分は出張で国内を駆け回る一流商社マンのよう。
静岡駅につき、Kと会う。いつもなんらかのトラブルがあってスムーズに会えないが、今回はすぐ出会えた。
「オッスー オギヤマさん、久しぶりねー」
「おー、K、久しぶりじゃないか!」
みたいな感じで会話は始まる。30年の付き合いからか、話すときの空気感が出会った中学生時代と変わらない。ありがたいことだ。
午後1時40分
静岡を満喫する旅のはじまりだ!いくぜ!
「まずは、ランチだ。海鮮丼いこう!」
「自分は何でもいいっす!こだわりないんで」
そう、Kは食べ物や泊まるところに本当にこだわりがないのだ。というわけで、ベタに海鮮丼を食べに行くこととする。
そんなグルメとかじゃないけど、この清水港みなみの海鮮丼は量も多いし、明らかにマグロが新鮮な感じするし、口に入れてひとかみしたらマグロが雪みたいに溶けてくし、お味噌汁は温泉旅館の朝ご飯みたいな味するし、ともかく美味しい😋 値段は1380円。これは絶対かなりお得な気がする!(日本語がおかしいが)
ちなみに清水港みなみに対して、焼津港みなみもある。焼津港みなみの海鮮丼食べた時も衝撃的で、無駄に写真を撮りまくった記憶がある。
「おいしかったー」
「おいしかったっすね」
午後2時30分
次に予約していたビジネスホテルにチェックイン。久々にKに会え、道中喋りまくる自分。
ホテルに着く。三交イン綺麗だ。ホテルが綺麗だからテンションも益々上がる。Kとは別々の部屋をとる。これは旅行といえど互いの1人の時間も大切にしようじゃない、という僕の配慮によるものだ。
「まあ、自分は別に2人部屋でもいいっすけど・・。さしてこだわりないんで」
そう、Kは本当に部屋に対してもこだわりがない男なのだ。
ホテルで準備した後、旅再開だ!次は静岡の伝説のサウナ「しきじ」にいく!!静岡駅からしきじまで徒歩で約1時間くらいだろうか。
やはり夜ご飯を美味しく食べるためには、運動をして腹を空かせたいところ。やや渋るKを説得し、徒歩でしきじに向かう。
しきじ到着‼️しかし混みまくっていて、1時間半待ちとのこと。諦めて静岡駅まで戻ることに。
歩きながら、Kと色々な話をした。Kは法律関係の仕事をしているのだが、ここ最近では職場における若い女性の愛想の良さを真に受け、セクハラに至ってしまうおじさん達が何とも多い、とのこと。これには深く考えさせられた。他人事ではないだろう。僕も42歳。生きていて言い訳の効かない年齢になった。リアルに大人、リアルにおじさんだ。
食べ物やホテルのクオリティにはさしてこだわりがないKだが、熱く語ってくれた。
「オギヤマさん、生き方でるで。色んな場面で、どう生きてきたのか、行動にでてくる。自戒やで。自戒に自戒に自戒を重ねるんやで‼️」
午後6時
あまり多くの人には知られたくないが、しきじが閉まっていたので僕らの隠れ家的なスーパー銭湯にタクシーで行くことに。
その名も・・
「用宗みなと温泉」!!!
ここはすごい。幾多のスーパー銭湯、温泉を駆け巡る人生だけど、このスーパー銭湯のクオリティは控えめにいってもホント半端ない。
まず海に隣接している、という開放的なロケーション。
風呂場の写真は撮れないが、凄く静かな雰囲気。大阪のスーパー銭湯だと、サウナで大学生のウェイウェイ系のお兄ちゃんがめっちゃ普通にでっかい声で話していたりするけど、ここはサウナも、風呂場も本当に静か。細部まで掃除が行き届き、清潔感に満ち溢れている。水風呂の温度が低いのだが、それがまたシャキッとして良い。
外気浴していると、気持ち良すぎて眠ってしまいそうに、というか眠っている。トトノウを通り越して、トロケテしまう。
仕事のこと全て忘れられる・・・。
午後9時20分
静岡駅に戻り、待ちに待った夜ご飯。
日中歩き腹を減らし、サウナで汗をかいたのも全てはこの時の為だ!
店は迷わない、静岡おでんの名店。
「海ぼうず」!!
やっぱり海ぼうずで間違いなかった。僕はお酒一杯でベロベロに酔っ払ってしまった。僕の書いた小説が第40回太宰治賞の一次選考を通過したお祝いで、Kがごちそうしてくれた。(読んでくださる方いませんか?無料で読めます笑)
多幸感に包まれながら、僕とKはフラフラ歩きながらホテルに戻って行くのだった・・・