城崎にて・後編♨️
外湯は朝7時オープンなので、早起きして朝風呂へ。日の出直後で、まだうっすら月が見える、ほの白い空でした。
旅館からほど近くの「鴻の湯」は日本庭園が望める露天風呂で、静かでとても気持ちよかったです😊 冷えた身体が一気にあったまって、浸かりながら思わずウトウト。。。
出た後もぼんやりしていて、適当に浴衣の前を合わせて帯を結んで、さあ帰ろうとしたら、「裾引きずってるよ」と地元の人っぽいおばあちゃんが、わざわざ着付け直してくれました💦 (しかもお風呂入る前で裸だったのに)
そのまま近くを散策。極楽寺という立派な山門のあるお寺、山裾にたくさんのお地蔵さんや菩薩の像があって興味深かったです。開門時間前だったので、ちらりと覗いただけですが、境内には石庭もあるようです。反対側には弁天様の祠があったのですが、こちらも扉は閉まってました。
旅館へは戻らずに、そのまま通りを歩いて、「一の湯」へ。こちらは洞窟風呂があります。ちょっと小さめで、グループの人がいるとゆっくりできない感じでした。見た目は面白いかなー。広めの内風呂の、ジェット水流が気持ちよかったです。
その後、しばし街を散策してから、旅館へ戻りました。ちょうど蟹の季節なので、どこでも蟹が目につきました。魚屋さんは勿論、お土産屋さんでも、蟹味噌まんに蟹もなかに蟹せんべい。。。🦀
喫茶店でモーニングを、と考えていましたが、土曜日だからか、どこも休業でちょっと残念。結局、旅館の部屋のお茶菓子で済ましてしまいました。
9時過ぎにはチェックアウトして、旅の目的の城崎文芸館へ。ここには『城崎にて』に因んだ、国内唯一の、志賀直哉 の文学碑があります。(土台にくっついてる♡はイチョウの葉っぱかな?)
常設展示は城崎温泉の歴史と、城崎にゆかりのある白樺派(志賀さんメイン)の展示と、城崎に滞在した他の文豪たちの紹介の展示の3つで、どれも興味深かったです。明治〜昭和初期の本が沢山飾られているので、古い本の装丁が好きな人も楽しめると思います。『みだれ髪』の初版本や、与謝野鉄幹・晶子夫妻の書なども。「城崎を憶う」というエッセイを書いた、泉鏡花の本(文庫『通夜物語』春陽堂版)もありました。
白樺派の展示は、『城崎にて』『暗夜行路』を中心に志賀作品の本の展示や、雑誌『白樺』(表紙は岸田劉生による)、白樺の本(バーナード・リーチ装丁)、白樺派で城崎にゆかりのある有島武郎、木下利玄、里見弴などの本や、面白いところでは、谷崎潤一郎宛の手紙、志賀さんの我が儘エピソード(朝食はパン派だったため、旅館でもパンとバターを取り寄せさせた)なども。
旅の最後はジャズが流れる、駅前の素敵な喫茶店Novaで☕️ 固めのカスタードプリンがとても美味しかったです🥰
美味しいサイフォンコーヒーでまったりと旅の思い出を振り返りつつ、一足早いクリスマス気分で、温かい時間を過ごしたのでした🎄