【閉店のお知らせ】
こんにちは、久しぶりの更新です。
4/9から休業をしていた2つのパーソナルトレーニングジム(小禄本店、新都心店)も、来週5/18から営業再開することとなりました。
感染防止に最大限配慮して営業することとなりますが、
仕事が再開できる喜びを日々感じています。
さて、このわずか一ヶ月の間でも仕事環境や生活様式は大きく変わりました。
「新都心店」を閉店します
まず一番大きな変化として、
2018年11月にOPENしたfalcon二号店の「新都心店」を、
5月いっぱいで閉店することを決めました。
6月からは小禄本店のみの営業となります。
まず閉店に至る経緯の前に、
急遽閉店を決めたことでお客様に多大なるご迷惑をおかけしたことをお詫びさせてください。
本当に申し訳ありません。
閉店の大きな理由としては、
「会社が大きなダメージを負う前に、早めに手を打とう」
というのが一番の理由で、僕の独断で決めました。
急な知らせで、スタッフにも戸惑いや不安を与えたことを重ねてお詫びします。
コロナ禍で会社としては「資金確保」「経費削減」が直近の対策になり、
「固定費の一番大きかった新都心店から、まずは手を打った」
という流れです。
会社の体力として限界だったというかというと、
しばらくの間は持ち堪えられる資金はおかげさまでありました。
(融資制度や給付金にも、もちろん助けられてます)
ただし、今後経営が上向きになるイメージが全く湧いてこなかったため、
それなら早めにピリオドを打とう、ということで今回の決断になりました。
コロナは一つの原因にはなるかもしれませんが、
コロナがなくてもおそらく閉めていたんじゃないかと思います。
ちょっと話が長くなりますが、
この「失敗経験(僕個人の中では、清々しいくらい失敗した多店舗展開と思っています)」
をしっかり記録として残しておきたいと思っています。
要因のわからない「成功体験」が仇に
まず、二店舗目を出した時のことを今振り返ると
【「商売」「サービス業」を甘く見ていた】
と自分でも自覚しています。
調子に乗っていたんでしょうね、完全に「経営者の力不足」です。
二店舗を出すということは、
一店舗目がうまくいっているから出したわけですが、
「なぜうまくいっているのか自分でもわかっていない」
という状態でした。
失敗も成功も「要因」が分かっていれば対策ができますが、
「要因がわからない」失敗や成功は非常に危険だということを、
今になって自覚しています。
うまくいっている要因がわからないのに出店した時点で、
「パーソナルジムを出せば、お客様が自然と集まる」
という「甘い気持ち」がどこかにあったと思います。
そして、お客様が「来店してくれる前提」で売上も計算しているので、
グレードの高い店舗や立地を選んだのも、
後々経営を圧迫していく一つの要因になります。
(一店舗目の二倍のテナント代がかかる場所を選びました)
あとは
「沖縄県のパーソナルジムのシェアを早めにとろう」
という焦りもありましたね。
「仕組み化ができていない」という致命的ミス
で、いざOPENしてみるとお客様が全然集客できない。
一店舗目で集客で困らなかった経験が悪い方向に働き、
対策を打とうにもどこに要因があるかわからないので、
見当違いの告知やキャンペーンを繰り返している状態でした。
そんな中でもなんとかお客様が集まってくれると、
今度は「サービスの質のバラつき」という、別の問題が出てきました。
つまり、falconのサービスの
「仕組み化」
ができておらず、トレーナーによってサービスの質にバラつきが出てきました。
簡単に言えば、今までは「僕個人のさじ加減」でサービスを行っていたので、
他のトレーナー達とサービス内容の共有が全くできていませんでした。
例えばマクドナルドで言えば、沖縄のマクドナルドも東京のマクドナルドも味は変わらないですよね。それは「仕組み化」できているからです。
けれども、僕らはその重要な「仕組み化」をしていなかったので、
「ここのマクドナルドはあんまり美味しくないね」
というような状態になっていました。
その結果、うちのトレーニングジムの売りであった「リピート率の高さ」が、
この二店舗目に至ってはお客様の「離脱率」が非常に目立つ状態になっていました。
多店舗展開するなら通常は、「マーケティング」「接客対応」「サービス内容」を
「仕組み化(=システム化)」
した状態で展開するのが鉄則ですが、
とにかくスピーディに多店舗展開したい「焦り」と、
うまくいくだろうという「油断」で、
仕組み化をおろそかにしたまま展開した「ツケ」がどんどん回ってきました。
そこから慌てて仕組み化のためのミーティングや勉強会を重ねていきましたが、
つぎはぎだらけのサービスになっていたことは否めません。
コロナ時代に突入し、サービスの提供も変わる予感
そんな状態で約一年半の期間、営業していたわけですが、
そこに「コロナショック」がきました。
休業当初は
「コロナの休業期間中に、仕組み化を進めるチャンスになる」
と前向きに捉えていましたが、
「冬に来るであろう第二波、そして自粛と緩和を繰り返す期間がどうやら2〜3年は続きそうだ」
「対面を敬遠するお客様が増え、トレーニングジムのサービス提供の仕方がこれから大きく変わる」
ということを徐々に感じて、トレーニングジムという形態がもう古いかもしれないと感じるようになりました。
それなら店舗を一つにしぼり固定費も抑え、その浮いた資金で新しいサービスづくりに時間を割こうということで、一旦出直しをすることにしました。
成長を止めることは、痛い想いをするということ
「サービスの提供がこれから大きく変わる」
ということを踏まえての前向きな閉店にはなりますが、
「経営に失敗した」
という事実は間違いなくあります。
お金の損失よりも、お客様やスタッフに嫌な思いさせるのは一番辛いですね。
この失敗と向き合って、さらに経営者として必死に勉強をしようと強く思いました。
お金の儲け方も様々ですが、接客業に関しては、
「お客様を笑顔にすること」
「スタッフが気持ちよく働けること」
が必須なので、この2つのどちらともクリアできなかった今回の経験は、
今後も忘れることはないと思います。
「成長を止めたら、痛い思いをする」
ということを肌で感じた経験になりました。
今後ジムOPENを考えている人が同じ失敗をしないためと、
自分もこの悔しい気持ちを忘れないために、
忘備録として今回記事にすることにしました。
もし現在悩みを抱えている人がいれば、お気軽にご連絡ください。
Twitter:https://twitter.com/FalconOkinawa
Facebook:https://www.facebook.com/takayuki.isogai
ジムOPENのノウハウは分かっても、ジムの「閉め方」はわからない人も多いと思うので、
近日中に、同業者向けに別記事にまとめたいと思っています。
身の丈を知るにはチャレンジすること
①「商売を甘く見ないこと」
②「身の丈を超えた経営をしないこと」
③「目先の成功や失敗に一喜一憂せず、学びを止めないこと」
④「常に資金に余裕を持っておくこと」
上記の4点が今回強く感じたことですが、
②の「身の丈を超えないこと」に関しては、
「身の丈を超えたことをしないと、自分の身の丈はわからない」
とも感じています。(文章がややこしてすみません。)
身の丈を超えないようにしていたら、何もチャレンジできません。
僕自身は現在30代ですが、身の丈は未だに全くわかっていません。
身の丈を超えたチャレンジを続けることで、少しずつ自分の身の丈がわかってくるので、
今後も身の丈を超えたチャレンジは変わらず続けると思います。
そしてたくさん失敗して、たまに成功すると思います(笑)
コロナによる休業も一ヶ月以上経過しましたが、
「働き方」というより「生き方」を再考する、密度の濃い期間となっています。
「始まれば終わる」
「けれども、いつ終わるかはわからない」
「だからこそ、終わるまでは日々全力でやる」
そんなスタンスでこれからも過ごしていきたいと思っています。
次はどんなチャレンジをしましょうか。
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