「姿勢が悪い」と何が問題なのか?
「周りから猫背とよく言われるんです」
と、姿勢の悪さを気にされる方は非常に多いです。
さらに、
「うちの子は姿勢が悪くて」
「まっすぐ座っていられなくて」
と、お子様の姿勢を気にされる方も多いです。
そもそも姿勢が悪いと何が問題なのか?
姿勢の崩れ=「体の不調」「メンタルの問題」を引き起こす
姿勢の崩れは、見た目の問題だけでなく
①ケガ・不調の原因
(腰や肩の痛みを訴える方の多くは、姿勢の悪さから肩や腰に負担をかけているケースが多いです)
②メンタルが乱れる
(姿勢が悪いと肋骨が正常に動かず、呼吸の浅さにつながり、イライラ・不安・うつっぽさ、につながります)
③運動能力低下
(走る、蹴る、投げる、跳ぶなどの運動の基本動作は、姿勢に影響されます)
など、たくさんのデメリットがあります。
ここで明確にしておきたいのは、
「正しい姿勢とは?」
という定義です。
ここが分からず、
「しゃきっとしなさい!」「まっすぐ立ちなさい!」
と言っても、また数分すれば元通りになるのがオチです。
正しい姿勢とは?
本題の「正しい姿勢とは?」の定義ですが、
実際は具体的な定義はありません。
〜「かけっこ一番」を目指す前に、知っておきたい60のこと〜」
によると、
「自分がやりたいことを無理なく楽に継続できる姿勢」
と述べています。
抽象的ですが、私自身もこの表現が一番しっくりきています。
どれだけ胸を張って、背筋を伸ばしても、
背中が緊張でバリバリになったり、
やりたいことが長時間できないようでは意味がありません。
ちなみに「姿勢チェック」として私のスタジオで使う項目は以下の通りです。
ただしこれはあくまで参考です、ご本人の日常的な感覚を聞いた方が信憑性が高いです。
横からのチェックでも、一直線上にすべて揃っている人は見たことがありません。
そのためこういった視覚的な評価よりも、
ご本人の感覚を最優先に考える必要があります。
なぜ姿勢が崩れるのか?
そして「なぜ姿勢が崩れるのか?」という問題ですが、
大きく分けて三つの要因があります。
①足裏
②体幹部
③感情
足裏や体幹部は「フィジカル」の問題ですが、
それだけでなく感情という「メンタル」の問題も含まれるのが一つポイントです。
姿勢や歩き方にはその人の感情が表れやすいです、
・胸を張って堂々と歩く人
・うつむき加減でとぼとぼ歩く人
・不安にあおられるようにきょろきょろ歩く人
すごく嫌なことがあって落ち込んでいるのに、胸を張って堂々としている。
そんな人はおそらくいませんよね(笑)
いつもは元気良く走って家に帰ってくる息子さんが、
うつむき加減でとぼとぼ家に帰ってくるのを見たら、
「おや、なにかあったのかな?」
と気づくはずです。
こういうことが理解できると、
「しゃきっとしなさい!」「背筋をピンと伸ばしなさい!」
と表面だけ正しても意味がないことが理解できると思います。
内面が姿勢に表れることもある、ということですね。
ただし、
「メンタルにアプローチして姿勢を正す」
というのは即効性や現実的ではないので、
フィジカルから変えていく方が早いと思っています。
姿勢をどのように改善していくか?
では崩れた姿勢をどのように変えていくのか?
前述したようにメンタルよりフィジカルにアプローチした方が現実的な取り組みになります。
特に「足」が重要なポイントになります。
そして、ここに問題を抱えている人も非常に多いです。
今まで担当してきたお客様を振り返ると、
「腰」「膝」「肩」など痛みを訴える部位は違えど、
「足」に問題を抱えている人は非常に多いです。
①指がまっすぐ伸びていない
②指にすき間がない
③立ち姿勢で「指が床から離れている」「小指だけ床から離れ、外反母趾や扁平足がきつい」
といった状態の方が非常に多いです。
運動不足やシューズの問題、裸足で動くことの少なさなど、原因は色々あると思います。
なぜ「足」が重要なのか?
二足歩行になった時点で、唯一地面に接しているのは「足裏」です。
この足裏の体表面積は、全体のわずか「2%」と言われます。
この2%の部分で重心や姿勢をコントロールしなければいけないので、
ここが崩れることは、全身の崩れにつながってしまいます。
だからこそ、
・「足」を整えること
・「足」の感覚に意識を向けること
・「足」が思うように動くこと
は、非常に重要になります。
足を整えるエクササイズはいくつかありますが、
それよりも先に重要なことは、
「足のつき方」
です。
結論としては、
「母指球」「小指球」「かかと」
の三点が、地面についていることが大切なポイントです。
(足裏トライアングルとも呼びます)
この三点が地面につくように意識するだけでも、
姿勢は大きく変わります。
足自体が崩れて三点が地面につかない場合もあれば、
シューズが合わなくて三点がついていないケースもあります。
「かかとを踏んでシューズを履く」
という人も多いと思いますが、
姿勢のくずれも必然と招きます。
それほど足の崩れは、全身に派生します。
足を整えることで、
姿勢が整い、
「運動能力UP」「怪我予防」
そして
「メンタルの安定」
につながる。
「身だしなみも健康も【足もと】から」
と言えるのではないでしょうか。
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