ミニマリストの雑談①映画『君たちはどう生きるか』感想編
過去のブログを見ていただけるとわかると思いますが、僕は重度なレビュー信者です。
参考にしているサイトはAmazonをはじめ、音楽レビューサイト、ラーメンデータベース、食べログ、価格.comなど枚挙にいとまはございません。
というのも、”匿名の評価”というものはある程度エビデンス効果が高く、この情報過多の現代にとっては、最も参考になる指標であると確信しているからです。
レビューにおいては”匿名の評価”、というのがとりわけ重要です。
不謹慎ですが、匿名による他者への発言は、簡単に死を招きます。
何かを発信する人、ここではアーティストを例に出しますが、彼ら彼女らにとっての作品は”匿名の評価”にさらされているという観点で、悪評は自分自身を否定されていることと同義だと言えます。
逆に言うと、評価が高いものはそれだけ称賛を得ているというところで、その人の地位だったり錯覚資産が積み重なることになります。
だからこそ、匿名性が色濃く評価に反映されている作品や料理については、感覚値おおよそ9割くらいはレビューと同じ感想を抱くことが多いです。
前置きは長くなりましたが、
僕がジブリの宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』を観た理由は早い話、公開してから2週間近く経った今の時点で、映画レビューサイトのFilmarksで評価3.8と、そこそこ高かったからになります(2023年7/30時点)。
もちろん、ジブリの作品は大体チェックしているというのもあります。
それでも評価が今一つなポニョはあまり内容知らないですし、ゲド戦記は観たことありません。
逆に、界隈でも評価が高いラピュタは何回バルスツイートしようとしたか考えてる位には観ましたし、千と千尋のカオナシのもの真似が難しいことくらい心得てます。
それだけではなく、題材にしている吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』については”漫画版”を読んでいたこともあります(これは後に伏線になります)。
漫画版は、随所に出てくる人生にとって大切なことがコンパクトにわかりやすくまとまっており、道徳の教科書の題材として使ってもいいんじゃない?と思うくらいです。
こうしたバイアスもあったので、僕の中では期待感がすごく高い状態で映画鑑賞に臨みました。
下はネタバレを(やや)含む内容、になります。
結論から言うと、原作とは全く内容が異なってびっくりしました。
家に帰ってからも「?????????」という感情が頭を巡らせています。なのでここからは、僕なりの感想を書いていきます。
①コペル君を期待していた自分
作品鑑賞中、僕は最後まで「コペル君いつ出るの?」ということを考えながら観ていました。
時代背景は昭和の第二次世界大戦期になりますが、節子と違って主人公は裕福で、お金や食事に何にも困らない出自の男の子です。ドロップ食べる姿なんて見せません。
序盤自分は、てっきり永遠の0やタイタニック、映画ヴァイオレット・エヴァーガーデンのような展開を期待していました。
簡単に言えば、スタートは現代(あるいは少しメインの場面から時が経ったタイミング)から始まりそっから過去にフォーカスが当たりフィクション的に描く、といった語り口です。
しかしこの思惑は、映画のポスターにも載っているたった一匹のアオサギによって打ち砕かれました。開始20分くらいの出来事です。
「ああこれは原作とは全く違う作品なんだな」と悟った瞬間でした。
とはいえ、僕はまだこの時点ではコペル君が出てくることに関してあきらめてはいません。
なぜなら、主題歌が米津玄師の「地球儀」であり、コペル君の名前自体がそもそも、地動説を唱えたコペルニクスから由来しているので、少なくとも何かしら原作と絡んでるくることはあるのかなと、薄い期待はもっていましたた。
ですが最終的には、コペル君は出ることがなく作品が終了いたしました。
なんとなく漫画と重なるところはあるのかなと期待していましたが、最終的には、関連した描写は一度も出ませんでした。
②想像以上のジブリジブリしさ
コペル君が最後まで出なかったことと同時に思った感想として、
想像以上にジブリジブリしていた作品だな、と思いました。
答え合わせ感覚でfilmarksを見ると、「ジブリの走馬灯を見ているような感覚だった」というレビューがあり、この感想にきわめて近いです。
というのも、所々で過去の作品のオマージュ的なシーンが多かったです。
紙が主人公に襲ってくる場面とか。
言わずもがな描写・音楽においてはクオリティの高さは相変わらずでした。
描写では、やはり食事のシーンでしょうか。
多かったように思えます。
特に印象的だったのが主人公がヒロインと一緒に食事をするシーンです。
そこではパンにたっぷりのバターを塗っていちごジャムをかけるというもので、おいしそうに頬張っている主人公が描かれるのですが、帰りに超熟買うか迷うほどでした(4年くらい主食玄米生活です)。
音楽は毎度おなじみですが、久石譲クオリティを体感できます。
今回は特に好きなところが多かったです。疾走感あふれるところはもちろん、ゆったりとした場面で流れている音楽もらしさ全開で、個人的に過去一かもしれません。
③原作を読んでいたら見方が変わった可能性が高い
原作のタイトルに引っ張られる形で、最後まで観たので、どういうところで伏線が回収されるのかを見ていたのは①で語った通りです。
そこである疑問が湧いてきました。
「『君たちはどう生きるか』の原作を読んでいたら見方が変わっていたのだろうか。」
今回、コペル君やおじさんは登場しなかったものの、『君たちはどう生きるか』を主人公が読む場面はありました。
そして、読んでから主人公の行動が明らかに変わった点がとても興味深かったです。
しかし、僕自身が漫画版を読んだのは、それこそ4年前にまで遡るので、描写は覚えていても、細かい内容が今一わからない状態でした。
なので、もう一度映画を観てみようと思います。
それも原作を読んでからです。
逆に言うと、
「原作を全く知らない状態で観た場合に、どのような感想を抱くのか」
ここも気になりました。
少なくとも漫画版は相当部数売れているベストセラーなので、読んだことある人は多いと思っていますが、当然読まずに映画を見た人もいるはずです。
ここはしかし自分では感じ取ることができないので、レビュー任せになりますね。
時間が空いてから書いたブログが、まさかの映画の感想になるとは僕自身想像もしていませんでした。
しかもミニマリストに全く無関係な内容です。
僕自身、結構多趣味なほうなので、音楽・映画・アニメ・漫画・小説・スポーツ観戦、あらゆるもので好きなものが多いので、今後はこうした内容を書いていくのも悪くはないと思っています。
ということで今日読み始めたこちらの小説について後日書こうかなと思っています。
第一章読了時点で、すでに成瀬のファンになりました。
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