週末レポート;アンテノールの復刻ケーキ
今、私のお腹は満たされている。
1時間早く退勤した私は、決めていた。
アンテノールの復刻ケーキを買う、と。
職場を出ると、ケーキのみに集中。猪突猛進だ。
ICカードでケーキ屋まで行くお金が入っているか確認し、
ケーキ屋へ3種類のケーキの在庫を電話で問い合わせをする。
会計を済ませ、ケーキ箱を受け取ると、すぐに家路へと急いだ。
手洗い、うがい、湯を沸かす。
マリメッコのカップにコーヒーを注ぎ、冷蔵庫から箱を取り出す。
シールをゆっくりと剥がし、蓋を開ける。
まるで、宝箱を開けるときのようだ。
カルディナールケーキ
ガトーアンテノール
ナポレオンパイ
お気に入りのスタンド皿に、まずは1つカルディナールケーキを。
フリルのついた皿にシンプルな、でも、もこもこと立体的なケーキが映えて見える。
準備が整い、テーブルにケーキとコーヒーを移動させ、手を合わせて「いただきます」
フォークを突き刺せば、ふわふわスポンジの弾力で食前から舌がすでに喜んでいる。
卵黄によるスポンジの色味も可愛らしい。
中央部分はムースになっており、スポンジのふわふわ感とムース状の滑らかさで
誰にでも優しくなれるような心地になった。
まるで、『フランダースの犬』で最後に天使に連れられ、
昇天していくパトラッシュのような感じだった。
次にナポレオンパイ。
1人で食べきるのに少々ためらったが、再度ケーキ箱を取り出してしまったのだから仕方がない。
上に乗っているいちごがルビーのようだったのだから。
パイをフォークで一口サイズにする。
パイが割れていくごとに奏でられる、サクサクと刻まれる音。
そんな音とフォークからの伝導触感で、もう、わたし好みの硬さであることが分かる。
口に運べば、案の定、私の好きなパイの食感だった。
パイの食感ともったりとしたカスタードクリーム。
味変で楽しませてくれるフランボワーズジャムに、ルビーのようないちご、
という2種類の甘み。
なんと、五感を楽しませてくれるケーキであろうか。
復刻ケーキは11月中旬まで。
「限定」であるからこその美味しさもあるだろう。
でも、復刻としてまたショーケースに並び続けてほしいと思うのであった。
改めて、45周年おめでとうございます。
(残りのガトーアンテノールは食後に家族といただきました。ごちそうさまでした)