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入国審査を後日した話

前回までの旅…

無事アメリカからメキシコへの陸路入国を果たした小娘たち。しかし、本来手に入れなければならないツーリストカードは、未だ手元にない。これから南下してまたもや陸路で別の国へ行く私たちは、次の街へ移動する前に、何としてでもツーリストカードをゲットしなければならない。小娘たちはツーリストカードを求めて旅に出る。

ツーリストカードを求めて-第1章-

無事到着したのはいいものの、肝心なツーリストカードがない。そして私たちのパスポートには入国スタンプもない。私たちのサーチによれば、再び陸路で国境越え(メキシコ出国)する際に、ツーリストカードがないと、罰金を支払う必要があり、最悪強制送還沙汰になるらしい。

※注意※
ツーリストカード: メキシコへ陸路入国者に必要なカード。空路入国者は不要で、空路入国に限ってはこのシステムは廃止させている。ちなみに航空券代にこのツーリストカード代金が含まれている。

私たちは次にグアテマラかベリーズにそのまま陸路で向かうため、この状況は極めて悪い。ということで、ヘルモシーロ内のINMへ行き、ツーリストカードを発行してもらうことに。

これが波乱の幕開けとなることも知らずに…

INMに到着して、スタッフの方に状況説明をするところからスタート。しかし、英語が通じない。Google翻訳を使って、状況説明しツーリストカードの発行をお願いすると、

「ここでのツーリストカードの発行はできかねます。」

え?でもネットでINMでしか発行できないと聞いていたのに。どうしたらいいのか、その女性スタッフに聞いてみると、衝撃の返答が…

「あなたたちはこれから入国したノガレスに戻り、km21と呼ばれるINMの事務所に行き、ツーリストカードを発行してもらう必要があります。」

なんだって?もう一度ノガレスに戻るだって?

私たちのツーリストカードを求めて-第1章-は失敗に幕を閉じたのだった。

ツーリストカードを求めて-第2章-

肩を落とし、宿泊先へ戻り、メキシコの日本領事館へ電話をかけた。

状況を説明して、本当に入国したノガレスまで戻らなくてはならないのか、他に方法はないかを聞くためだ。

するとその方からある希望的な返答が…

「あなたのいるヘルモシーロには国際空港がありますので、そちらの空港で発行手続きができるかもしれません。ただし、最近はしっかりとした旅程を紙ベースで提出しないと、MAXの180日(USAからの入国であればMAX90日間)はおりないみたいですので、気をつけてください。」

ということで、私たちは作戦Bに変更して、最後の望みを託して、ヘルモシーロ空港へ向かった。

空港に到着して、インフォメーションセンターに向かう。女性スタッフが対応してくれたのだが、国際空港だというのにまたもや英語が通じない。Google翻訳さんの出番。状況を説明すると、電話で確認をとってくれた。しかし回答は「NO」だった。

それでも諦めきれない小娘たち。
レンタカーのおじさんが困っている私たちを見て直接入国審査のスタッフと電話できる場所を教えてくれた。そこでまた一から説明すると(今回は英語通じた!)、スタッフの方が私たちのもとへわざわざ来てくれた。

入国スタンプ、ツーリストカードを発行できる場所に停車してほしい迄を伝えたが、バスがストップしてくれなかったこと、そしてバスのチケットを証拠として見せた。

しかし、答えはやはり「NO」だった。
自国へ出国するなら、航空チケットを購入してセキュリティチェックを通り、出国審査できるが、ここでの入国スタンプとツーリストカードの発行はできないとのこと。

無念。無念すぎる。

私たちのツーリストカードを求めて-第2章-もまた、失敗に幕を閉じたのだった。

ツーリストカードを求めて-第3章-

小娘たちは最後の強行手段に出ることにした。
使いたくなかった作戦C。
それはノガレスまで戻るということ。それも日帰りのレンタカーで。

冒頭でも説明した通り、ノガレスは危険な都市として有名なのだが、どうやら私たちがツーリストカードをゲットするには、もうその最恐の都市に行くしかないようだ。

ヘルモシーロ空港からレンタカー屋さんへの連絡バスに乗り、私たちはツーリストカードをゲットする旅に出た。それも来た道を戻るという、全く生産性のない旅をしに、車を走らせた。

調べてみると、最初に訪れたINMの女性スタッフが言っていたkm21は、ノガレス市内から南へ10kmほど下った場所にあり、幸運にも市内には行かなくて良いみたいだ。

途中ノガレスの州に入るところで、これまた乗用車のセキュリティチェックがあり、荷物を全て取り出し、Xrayスキャンをして、州をこえた。

そんなこんなでやっとのことでkm21に到着した。到着してから、建物に入ると優しそうなおじさんが迎え入れてくれた。

日本とイギリスのパスポートを取り出して見せると、日本から来たのか?と嬉しそうに話してくれた。経緯を説明しようとしたが、そんなことは気にならないらしく、MAXの180日間のツーリストカードを発行してくれた。本来であればアメリカから入国しているため、MAX90日間のツーリストカードのはずだが、なぜか180日くれた。あれ、旅程提出してないけど、まぁいいか。

しかし気になったのは、そのおじさんがツーリストカード発行代金の支払い方法を指定してきたこと。小娘はカードで、ジョブズは現金でと言ってきた。

とりあえず言われるがまま払うことに。どうしてなのかは迷宮入りを果たした。

最後に、念の為パスポートにも入国スタンプを押して欲しい旨を伝えて、パスポートにもツーリストカードにも入国日がわかるようになった。これにて私たちのミッションはコンプリートされた。そして無事入国審査を終えたのだった。(入国:6/2、ツーリストカード発行&入国審査日:6/5)

長い長い旅となったが、すべて1日で起きたこと。私たちのツーリストカードを求めて-第3章-にて、ミッション成功、幕を閉じたのだった。

安全運転でちゃんとヘルモシーロに戻ってこれました。


写真はケレタロのペニャデベルナル📷
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