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ザ・キャビンカンパニー大絵本美術展〈童堂賛歌〉 千葉市美術館

千葉市美術館に今年4度目の訪問。メインはコレクションの田中一村でしたが、始まったばかりの企画展「ザ・キャビンカンパニー大絵本美術展」も見てまいりました。

初めて千葉市美術館に来たのは昨年夏の三沢厚彦展。それからほぼ毎回の企画展に合わせて来てしまってます。

初千葉市美術館のきっかけは毎度のことながらこちらのポッドキャストでした。三沢厚彦展や千葉市美術館の解説もさることながら、広報の磯野さん話し自体が面白い。


そういえばちょうど1年前も絵本作家の荒井良二展をやっていたよなー、と思い出して少しググってみたら今回のザ・キャビンカンパニー展との共通点があることに気づきました。

荒井良二展は横須賀美術館、ザ・キャビンカンパニー展は平塚市美術館からの巡回。

上記のポッドキャストでも語られてましたが、千葉市美術館では都内の美術館がやらないような企画展をあえてやってますと。

なるほど、都内の美術ファンが足を伸ばして来てくれそうな企画展を神奈川県でスタートし、予定が合わなかった人は千葉市美術館の巡回で回収。荒井良二展はさらに前橋にも巡回していたので都内からの見逃し組や再訪組も足を運べる距離。優秀な美術展のプロデューサーが仕切ってるんだろうなー、と感じた次第です。(深読みしすぎ?)

で、本展覧会ですが、ザ・キャビンカンパニーの事を全く知りませんでしたが、まだ若いコンビなのに絵本を量産してるのですね。

大分県由布院市の廃校で活動を続けている、阿部健太朗さんと吉岡紗希さんの2人による絵本作家であり美術家のユニット。ご夫婦です。

今回は絵本よりも2人の美術作品に焦点を当てた内容。立体作品が多数、かなり大きい作品もありました。

前半は絵本の世界観。

絵本のキャラクターである、ひげのボンボとライオンのヤージュがお出迎え。写りが良くないですが可愛い系
ボンボとボヤージュが乗ってます

映像作品を抜けるて進むと、これでもかという程の立体作品。急に可愛さからは、かけ離れた作品が登場します。

ぱっと見こんな感じですが…近寄ると
こわい…
目つきが…

可愛らしい絵本とのギャップが激しい…。色使いもベースが茶色で、造形も作家の深い奥底にあるものを吐き出してるような印象。

朗らかな音楽が流れていて、クスッと笑えた荒井良二展のイーメージでいたので面喰らってしまいました…。

こちらは1年前の荒井良二展での展示。
全く同じスペースです

最後の方に作家活動をしている元小学校を描いた絵と、その小学校に残されていた品々も展示。

自分もかなりの田舎育ちなので懐かしい風景でした。

見たことある風景、わかります…

ザ・キャビンカンパニーはお二人とも大分出身で、地元から日本中の子供達にたくさんの絵本を届けて、さらにアーティストとしても作品を作り続けている。

つい先日に朝倉彫塑館で朝倉文夫を、山種美術館では福田平八郎を見てきたばかりですので、大分出身の作家とは縁があるなー、と勝手に親近感を感じた次第。

まだまだお若いパワフルなご夫婦ですので、さらなる飛躍を祈念しております。


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