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鍼灸院に行こう。でも鍼灸って効くの? 2ー(8) 皮膚と脳・内臓は繋がっている1
皮膚は体の表面を覆っている薄いシート状の器官ですが、人体最大の器官とも言われています。体重の8〜16%もあるからです。その分皮膚への刺激は体全体への影響も大きいと思いませんか?
◎皮膚のバリア機能
皮膚は約1mmととても薄く、しなやかで伸び縮みします。それなのに大変丈夫です。手のひらで履いているジーパンを何回さすっても、破れそうにありません。これは硬いケラチンが層を作っているおかげ。体表を守る頑丈な城壁みたいなもので、それだけでもすごいですよね。
しかも、この城壁は摩擦のような物理的な作用に対してだけ、効力があのではありません。メラニンという色素のお陰で有害な紫外線から体を守ってくれます。また、表面が弱酸性のため、体表での細菌の繁殖を抑え微生物による攻撃からも身を守ってくれています。
皮膚内に細菌が侵入したときは、真皮と呼ばれる層のランゲルハンス細胞がまるで警備員のように部外者の侵入を知らせ、免疫反応を呼び起こします。2重3重の守り、ほんとすごいです。
◎その他の役割
でも、これは皮膚の機能のほんの一部です。汗をかいたり毛穴のけ閉めすることで体温を一定に調節する機能、汗や油脂を分泌する機能、感覚器としての機能もあります。他にも知られていない機能があるかもしれません。
鍼灸師にとって、皮膚は体の中でも一番身近な器官であり、個人的には 感覚器としての精巧さに神秘を感じる器官でもあります。
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