映画初め 『太陽を盗んだ男』※微ネタバレ
『太陽を盗んだ男』
見た。
2025年の幕開けにふさわしい、激烈な映画だった……
理科教師の主人公が自宅で原爆を作り、それを用いて政府を脅迫する、というあらすじ。
力関係が無茶苦茶すぎる
早速だが、本作の強さtier表を作ったので見てほしい。
太陽を盗んだ男 強さtier表
SS 城戸(原爆アリ)
S 日本国政府
A 警察 ローリングストーンズ
B 山下警部 テロリストのジジイ
C 城戸(原爆ナシ)
意味がわからないだろうが、終始こんな感じの力関係が描写され続ける。
原爆を持つ城戸は警察、そして日本国政府を脅迫し、ローリングストーンズの来日公演を強行させる。
しかし、例えば、生身の状態では機関銃を持ったテロリストのジジイなどには敵うはずもなく、おとなしく言いなりになる……
と言った感じで、個人と組織、権力と暴力といった様々な力関係が描かれていて、とても見応えがあった。
他にも、テロリストのジジイは警察という組織には敵わず、警察という権力と暴力を併せ持つ組織は、城戸というたった一人の暴力の化身にはなすすべもない。かと言って城戸自体は大して強くない……
このように、とにかく複雑な力関係が多角的に描かれていて気分が良かった。
原爆を作る
個人で原爆を作る、というシチュエーションの奇抜さも本作の見どころだ。
主人公は自宅にあるものでさっさと原爆を作っていた。
結晶化して、瓶の底に沈むプルトニウムはまるでスノードームのようで、幻想的な雰囲気を醸し出していた。
実験の成功をレゲエのリズムに乗りながら喜ぶ様もユニークで、とても原爆を作っているかのようには思えないシーンだった。そこもお気に入り。
さて、まとめよう。
面白い映画だった!
警察と主人公の駆け引きもハラハラしたし、警察がどう主人公を追い詰めるのか、主人公はこの次に何をするのか、どれも予想できない展開で、とても良かった。カメラワークも結構参考になったし、ぜひ見てほしい。