【本棚】「食糧危機の未来年表」と私の工夫

2023年10月出版で、中国・アジアの食糧・農業問題専門家の高橋五郎さんの著書「食料危機の未来年表 そして日本人が飢える日」を読んだ。
内容は是非本を読んでみて頂きたいと思うので今回は内容に触れずに簡単な感想と自分が自宅でどのような工夫をしているかについて書きたい。

23年6月22日の日経新聞朝刊で取り上げられていたことがきっかけで手にした本だったが、勉強中ホームページなどをみても分かりにくい点の分析や解説、食料安全保障に関する具体策の提案などもあり、非常に興味深かった。
専門家の人がこれを読んで具体策についてどう考えられるのか、今から何ができるのかなど、議論が進んで欲しいと思った。

私は元々農業研究者の篠原信さんの著書「そのとき、日本は何人養える?」をきっかけに日本の食料安全保障問題により関心をもつようになった。
篠原さんの本は世界や社会の仕組み、構造についてとても分かりやすく書かれていてとても勉強になった。
そして高橋さんの本はより日本が何故出来ていないのか、具体的にどうすればよいかについて踏み込まれているように拝読した。


食料問題については、一家庭の役割も大きいと思う。
一人一人の消費者行動は回りまわって産業全体の構造に影響させることができるという意識をちょっとでも持てば、一人でも多くの人の飢餓を減らせるのではないか。

NHKのラジオ番組「マイあさ」では24年1月22日の朝7時台の放送でfood wasteとfood lossの違いについて解説をされていた。
food wasteとは流通過程で廃棄などをすること、food lossは無駄を生むこと、家庭などでの食べ残しや腐らせてしまって捨てる、などはfood lossにあたる、という違いがあるそうだ。

この番組で紹介されていたのだが、実は日本全体の食品ロスの量523万トンのうち半分が事業・産業などで生まれるものfood wasteだが残りの半分は家庭でのfood lossだそうだ。これは一日一人あたり114グラムで一杯のご飯くらいだからこそ、食べきれる量だけ買ったり注文したり、などの個人の工夫がとても重要だということが話されていた。

さて、食料安全保障や家庭でのフードロス削減として我が家では何を工夫しているか、について言及したい。

・パンより米を食べる。

以前朝食はパンだったが、基本的にはご飯にした。
それを周りの人に言うとホテルの和朝食のように色々おかずまで作っているのだろうと勝手に推測する人が多くて(世代のせい?)逆にとても驚いたのだが、我が家では全くハードルを上げず、本当にご飯を食べるだけの日もあれば、ノリやふりかけなどがついてくることもある。おかずがあるときもなくはないのだけれども、しんどくならないように、あくまでもパンより米を選ぶほうが将来のためになる!と思って割り切っている。(ただし、ダイエットの調整の関係でご飯の代わりにオートミールやシリアルにすることもある。)

・毎朝牛乳を飲む

乳牛はたくさんお乳を搾ったほうが牛にとっても良いし、年末に牛乳廃棄危機などの記事も見たので酪農家さん応援の気持ちで牛乳を毎朝飲んでいる。

・野菜を食べる量を増やし肉を食べる量を減らす

タンパク質が必要なので極端なことはしないが、少しでも野菜多め、肉少な目でできないかと意識はしている。(というくらい)以前週に一回代替肉などにしようかと思ったがまだ味が追い付いていないようで続かなかった。(これなら大豆を納豆にしておいてもらった方が断然おいしいと思ったが技術がこれから進むと思うので都度チェックはしたいと思っている。)その他、魚は(値段が上がっているけれども)肉の代わりに食べる日を意識的に増やしている。

・3歳の娘が必ず何かを食べ残すと思っておく

好き嫌いやその日の気分で食べたくない、なども多い年ごろなので、初めから娘用に盛ることは少なく、見てから食べたい量だけを取るようにできるだけ考えている。

・一週間の夕食の献立をおおざっぱに考えた上で買い物に行き余分なものは極力買わない

これによって一週間分買いだめの生活でも、その場その場での値段みての衝動買いで冷蔵庫の中で傷ませることが減った。

・スーパーの野菜コーナーではまず廃棄前値引きのコーナーをチェックする

恥ずかしがらず、がめつく、すぐ使いそうな食材があれば値引きコーナーのものを買う。

・スーパーの手前どりに協力

スーパーでは基本的に消費期限の早いものほど手前に置いてくださっているので、その期限内に使えそうなものは手前からどんどん取るようにしている


大体こんなかんじである。あまり無理がないように習慣的にできるように心がけている。

他にもこんな工夫があるよ、などあれば知りたい、やってみたい、という気持ちがある。
主婦雑誌などでも食料安保協力&家計の助けになるような特集があればよいのになぁと思ってしまう。
もしこれを読んでくださった方で何かしていることがあるよ、という方がいらっしゃれば教えて頂ければとても嬉しいです。


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