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【何の根拠もないシリーズ】「徳島の費用負担が少なすぎる」から出資拒否したというデマ

※ほぼ全ての内容に対して誰にでも閲覧、検証可能なソースを用意しています

もう何回目かは分かりませんが
このデマには何の根拠もありません

◾️「費用負担が少なすぎる」事を理由に出資拒否した事を示す資料は存在しない

調整会議の中で「徳島県の費用負担が少なすぎる」という意見が出た事を示す資料が残されています。

徳島県では県議会の利水、工業誘致委員会が香川分水を伴う吉野川開発に反対し分水に拒否反応を示していたこと。また、香川県、愛媛県は多量の分水を希望し、更に費用割り振りで徳島県が少なすぎるとの意見があったこと、高知県は水源地域を抱えるダム地点であり犠牲に対する配慮が欠けるなどの強い意見が出されたと記されています。

各県それぞれに主張があった
吉野川歴史探訪より

文章では、「徳島県の利水、工業誘致委員会が香川分水を伴う吉野川開発に反対し、分水に拒否反応を示している」ことと、「香川県や愛媛県は多量の分水を希望していた」こと、「費用割り振りで徳島県が少なすぎる」との意見があったことが述べられています。
しかし、この内容からは「それを理由に香川県が出資を拒否した」という情報を得ることはできません。

この資料から読み取れるのは

① 徳島県が吉野川開発に反対し、分水に拒否反応を示していた
② 香川県、愛媛県は多量の分水を希望し、更に費用割り振りで徳島県が少なすぎるとの意見があった
③ 高知県からは犠牲に対する配慮が欠けるなどの強い意見が出された

以上の3つです。

◾️「費用負担」を問題にしていたのは香川だけではない

費用負担を問題にしていたのは香川だけではありません。
当たり前ですね。

・吉野川から水を取られ、その上に64億5千万円とかの経費を負担せよといっても、それはできぬと断った。

昭和30年2月の徳島県議会での
原徳島知事の発言

▼詳しくは以下の記事にまとめています。

◾️おまけ

昭和37年第7回吉野川協議会時点での、各県の用水配分量案と費用負担案です。

・徳島県
 用水配分量55%に対し
 約34億円の負担
・香川県
 用水配分量11%に対し
 約21億円の負担
・愛媛県
 用水配分量約3%に対し
 約9億円の負担

香川用水史 P201、P202
昭和37年11月30日 第7回吉野川協議会
「アロケーション経過表」
「用水配分経過表」より算出
アロケーション経過表

書かれていない事を読み取り、自分の妄想に怒り狂うのはやめましょう。

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