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「籠る」ってどんなこと?

昨日、80代の男性が拳銃をもって郵便局に立てこもるニュースが世間をにぎわした。
今のところ事件の動機や真相は解明されていないが、命を奪われる犠牲者が出なかったのは良かったと思う。

話しはいったん「言葉」の方に戻す。

「立てこもる」を辞書で調べると・・・
・戸などをしめきって中にこもる。
・城や要塞にこもって敵の攻撃を防ぐ。

ということらしい。

それだけ見ると、決して悪いだけの行為には見えない。
「立て」なのだから、普通に考えれば「立っている」んだろう。
座ってゆったりしている状態ではなさそうだ。

また、漢字で書くと「立籠もる」と書くらしい。

そのまま深彫りして「籠る」を調べると・・・
・中に入ったまま外に出ないでいる。引きこもる。
・外とのつながりを断って、中に深く入り込む。閉じこもる。
などの意味になるらしい。

この意味でも、今回の「立てこもり犯」のような状況だけが「立て籠る」という状態を指すわけではなさそうだ。

外界をシャットアウトするという意味では、一つのことに「集中」する場合を想像する。

自分自身も、企画書や資料作成の際は、余計な雑音をシャットアウトして「籠る」ことがある。アスリートや武道家が合宿宿などで修行するような場面も「籠る」ことかもしれない。
漫画家や作家などは常に籠っているイメージがある。

問題は、「立っている」か?「座っている」か?ということかもしれない。
「座って籠る」のであれば、昨今のリモートワークなどは十分に「籠る」である。
しかも、前向きかつまじめな行動であり、何かを生み出すプロセスにおける必要な行為とも言える。

駅や屋外に設置されているリモートブースも、かなり確実な「座り籠り」スペースで、だれにも迷惑をかけるものではない。
つまり、「座り籠り」は自分の内側に対する集中であり、自分の外側に対する抵抗するという意味合いが強い「立て籠り」とは、明確な区分けかできそうである。

ハンガーストライキはレジスタンスではあるが、「座って行う」ことのように思えるし、それ自体、空腹を耐える意味では自分自身との闘いでもある。

ちなみに私も先ほど、この文章を書いている最中におなかに危険が迫ってトイレに籠った。それはまさしく自分自身との闘いであり、やっぱり、座っていた・・・。(ぴん👆)


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