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歯医者の「最小の侵襲」は「削らない」ではない。

御手洗大右歯科医院(予定)です。
予定です。

歯医者の先生方によっては「は?」と思うかもしれませんが、個人的な気持ちをお話します。

我々は歯学生の頃から「MIが大事!」って習ってきましたし、国試でも「MI」は大体正答肢ですし、臨床医になってからでも無論この「MI」が大事って知っています。

しかし、正直私みたいなぺーぺーの歯科医師が仮に隣接面のコンタクトや辺縁隆線を含むC処を仮にCRだけで終わらせた際に、そのCRは緊密なのか、コンタクトは本当に適切なのか、そもそも絶対に気泡が入っていないのか。
これを数本の歯牙に施して、アポイントは30分以内だとしたら。

「最小の侵襲」という言葉に引っ張られすぎると、それは本当に患者さんのためになるのか疑問に思うことがあります。

研修医明けのほうが「MI」に引っ張られすぎて、本当に申し訳ないことですが精度の低い治療をしてしまっていました。

CRで形態付与が自分には難しい症例ならそくざにインレーに切り替えて、確実なC処と緊密なインレーを作製したほうが確実に予後は良いです。

「最小の侵襲」は「削らないこと」ではなくて
「削るなら最小限」です。
削る勇気と判断も必要です。

4月から研修医の方々、がんばってください。



訪問診療のAIBO

※本記事は歯科医師監修です。

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