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新しい哲学−1

新しい哲学の第1歩として、まず、「空間」「時間」「志向性」を所与とし、これに加えて、ある程度合意が形成されていて比較的わかりやすい言葉「知覚」「認識」「行動」だけを用いて 『意識』、『意志』を語る。

志向性の別名は焦点化。いままで焦点化といっていたものをより一般化したのが志向性

定義1:意志とは、空間への志向性である。
定義2:意識とは、時間への志向性である。

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空間においては、志向性は行動につながる(空間移動の自由がある)。
時間においては、志向性は行動につながらない(時間移動は不可能)。
ただし、時間においても、移動の自由がある場合があり、これがREM睡眠時の夢であり、夢の中ではメンタルタイムトラベル*が可能である。

*マインドワンダリングとの混用に注意、両者は全く別の状態である。ここで言うメンタルタイムトラベルがREM睡眠時の夢の中で起きるのに対し、マインドワンダリングは覚醒時に起き、空間への志向性が弱くなっている現象である。またマインドフルネスは、覚醒時において今この一瞬(時間)への志向性を高めるものである。ちなみに有名なリベットの本の題名はマインドタイムでややこしい。

1. 意志とは、空間への志向性である。

覚醒時では、空間への志向性は行動につながる。→(身体が動く)
夢の中では、空間への志向性だけでは行動につながらない。 →(身体が動かない)
空間への志向性を意志に置き換えるとわかりやくなる。

覚醒時では、意志は行動につながる。→(身体が動く)

夢の中では、意志だけでは行動につながらない。 →(身体が動かない)


2 . 意識とは、時間への志向性である。

覚醒時では、時間への志向性だけでは行動につながらない。
夢の中では、時間への志向性は行動(広義)*につながる。
時間への志向性を意識に置き換えるとわかりやすくなる。

覚醒時では、意識だけでは行動につながらない。

夢の中では、意識は行動(広義)につながり得る。

以下の項加筆。

*行動は、一般的には外界に働く物理的なものとされるが。内界への働きをも含めた場合は、行動(広義)と書く。心理学における徹底的行動主義、スキナーの行動分析学の「行動」が、行動(広義)にあたるだろう。つまり夢の中でつながり得るのは、行動(広義)から 行動を引いたもので、感情や思考、学習や認知フレーム(スキーマ)の変更、記憶などであろう。ここに至って、精神分析と行動分析は和解する。上で覚醒時は行動につながらないと書いたが、認知行動療法は覚醒時に行動(広義)につなげる技法である。



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