イタリア人の一週間の労働時間:38.5時間
イタリア人はスタハーノフ主義者ではない:一週間あたりの労働時間数、EUで最後から二番目(ラ・レプッブリカ、web版2018年1月29日付 "Italiani tra i meno stakanovisti d'Europa: penultimi in classifica per ore lavorate a settimana"より引用翻訳)。
Eurostat(EU統計局)の調査結果によれば、イタリアでフルタイムで働く労働者一人あたりの一週間の平均労働時間は38.5時間であり、これはEU平均より1.5時間短い。しかしこの結果は公務員の労働時間数が大きく影響している。イタリアの行政府・官公庁における労働時間は短い。
イタリアはヨーロッパで最後から二番目に労働時間が短い国という結果が出た。しかし、公務員と民間企業の従業員とではその労働時間数に際立った差がある。
Eurostatが作成した順位表によれば、一週間の労働時間において、イタリア人はスタハーノフ賞を受けるには程遠い存在である。平均的に、イタリア人は一週間に38.8時間働き、ヨーロッパ平均よりも1.5時間少ない。最もよく働くイギリス人の42.3時間からは程遠く、最も順位が低いデンマーク人の37.8時間と近い。
とはいえ、結論を急ぐのはまだ早い。イタリアでは公務員の労働時間が週36時間と決まっていることや、とりわけ教育分野で働く人の労働時間の短さが、この結果に大きく影響している。
実際、産業分野をみて見ると、イタリアの従業員の一週間の平均労働時間は40.5時間であり、EU平均労働時間(40.4時間)とほぼ同じである。工場労働者ではドイツの39.8時間を超えている。
しかし、行政府・官公庁で働くイタリア人の平均労働時間は37.2時間であり、EU平均39.6時間を下回る。とりわけ教育分野での労働時間は最下位の28.9時間。これはEU平均38.1時間よりもおよそ10時間少なく、イギリスより14時間も少ない。
ホテルや外食産業の分野ではイタリア人の一週間の平均労働時間は41.5時間であり、ヨーロッパ平均と並ぶ(ドイツの41.2時間よりも多い)。運輸分野では40.6時間で、EU平均は41.6時間。金融・保険の分野ではおよそ39.4時間で、EU平均は40.6時間である。保健・介護の分野では、37.5時間で、EU平均の39.4時間よりも2時間ほど少ない(イギリスでは40.6時間)。
イタリアで自営業で働く人の労働時間はおびただしく増えている。自営業者の週あたりの平均労働時間は45.8時間で、EU平均は47.4時間(ベルギーでは54.1時間)。
イタリアで最も働くのは従業員を抱える自営業者で、週あたりの平均労働時間は48.7時間である(EU平均50.1時間)。従業員のいない自営業者は44.5時間である(EU平均46.1時間)。
【引用元URL】
http://www.repubblica.it/economia/miojob/lavoro/2018/01/29/news/italia_ore_lavoro-187500292/
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