答えの出ない心理学
明日から雪まつり。だからなのか、外国人観光客の多いこと。昼休みに札幌駅の地下街を歩くと、大きなスーツケースをゴロゴロと引っ張って歩いている人を幾人も見かけました。そしてそれは地下鉄車内でも出くわすのですが、言葉の通じない異国の地での漠然とした不安が行動に表れる様子は、いとをかし。
仕事を終えてさっぽろ駅で地下鉄を待っていると、ホームには中国語を話す10人程度のグループがやってきました。2組の親子と祖父母というような構成で、顔は割と似ていました。そのうち、10歳程度の男の子は母親とおぼしき女性の腕をつかんで離れようとしませんでした。それはたぶん、子供流の漠然とした不安を打ち消す行動だったんだろうと思えました。
やがて地下鉄が到着。何食わぬ顔で車内に乗り込んで、年配の男女(おそらく祖父母)を含む数人が空席に座ったけれど、リーダー格と思われる1人の男性は座らずにドア上部のモニタ画面を見ては年配の男性に何事か言って、またドア付近へ行き来することを2回していました。モニタ画面には中国語で駅名などの表示がされるので、それを確認して降りる駅を告げていたのかもしれません。“降りる駅を間違えたらどうしよう・・・”という漠然とした不安は大人にもあったのだろうと推測できました。
この10人程度のグループは豊水すすきの駅で下車。ホテルがその近くなのでしょう。
距離にして約1km、徒歩でも20分あれば着く距離。自分なら地下鉄には乗らずに歩くことが多いです。でも、異国の地で大人数で荷物も多く抱えていて、寒い冬の夜なら(って、今夜はそうでもなかったけど)、お金をかけても安全で確実な方法をとろうとしたのでしょう。これも漠然とした不安からくる行動だと思いながら、自分は遠目で彼らの様子を見ていました。
答えの出ない心理学の考察だけど、他人の心の中を推し量るには十分すぎました。
(お読みいただきありがとうございました。内容に共感していただけたら心付もお願いします)
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