北欧フィンランド最古のテキスタイルブランド~Finlayson フィンレイソン~
フィンランドで知らない人はいない!?フィンランドの家庭で愛用され信頼されてきた「Finlayson」200年の歴史。
みなさまこんにちは、ミュージアム部のmitu.です。突然ですが、北欧デザインというと、みなさまは何を思い浮かべますか? Marimekko[マリメッコ]、iittala[イッタラ]、ARABIA[アラビア ]……数々のブランドが日本でも愛されていますが、“フィンランドで知らない人はいない”と言われているほど国民的なブランドがあります。それが、Finlayson[フィンレイソン]です。
200年以上の歴史を持つ老舗ブランド
フィンレイソンの創業は1820年。200年以上の歴史を持つフィンランドの老舗テキスタイルブランドです。
近年では、日本の多くの企業とコラボをしているので、デザインに見覚えのある方もいらっしゃるかもしれません。フェリシモでも2014年以来、大人気の企画となっています。
しかし、フィンレイソンが広く愛されている理由は、ただ歴史が長いからだけではありません。そこで今日は、フェリシモミュージアム部的に、これだけはお伝えしたい!フィンレイソンの歴史をご紹介したいと思います。
先駆者的で革新的なフィンレイソン
フィンランドの工業都市タンペレ。この市の発展に大きな影響を与えたのが、1820年、英国スコットランド出身のジェームス・フィンレイソンが設立した紡績工場でした。
ブランド名の由来は創業者のお名前。
1830-50年、優れた経営で、フィンランド最大の紡績工場へと成長したフィンレイソン。工場内には、従業員のための学校や病院、疾病基金、図書館、教会などを作り、巨大なフィンレイソンコミュニティを形成ました。
1850年代のクリミア戦争による国の通貨不足の際には、独自に通過を発行、従業員の給料を支払いました。この独自の通貨は、タンペレ市内でも流通し、市内の大半の店舗で使えたそうです。
1860年代には、タンペレ人口の1/3もの人を雇い、さらにはフィンランド初の女性雇用の場を提供。
現在、男女平等の国として知られるフィンランドですが、初めて女性が雇用されたのが、フィンレイソンだったのです!
さらに、北欧で初の電気を導入したのも、フィンレイソンの工場でした。
フィンレイソンは、常に先駆者的で革新的。会社だけでなく、タンペラ市、さらには、フィンランドという国を引っ張ってきた存在なのです。
デザインアトリエの設立とデザイナーたちの活躍
さらに、もうひとつお伝えしたいのが、フィンレイソンのクリエイティビティー。国際展示会でしばしば高い評価を受けた品質の高さはもちろん、そこに載せられたテキスタイルデザインもまた、フィンレイソンの欠かせない魅力です。
その始まりは、1951年の社内デザインアトリエの設立。社内デザイナーを登用し、それまで海外から調達していたテキスタイルデザインを、自社独自で展開し始めました。
そうして生み出さたオリジナルデザインたちによって、1960年代以降、フィンレイソンではテキスタイルデザインの黄金期が到来! 現在まで、フィンランドで代表的なブランドとして積極的な活動を展開し続けています。
21世紀初頭には、かつてのデザインを復刻! 新バージョンでは模様を拡大するなどの旧デザインに多少の変更を加え、現在の暮らしの中でも新鮮さをもったデザインで愛されています。
ここでは、いくつかの代表的なデザインをご紹介しましょう!
CORONNA[コロナ]
Aini Vaari(アイニ・ヴァーリ)1950年代
幾何学的でシンプル、そして現代的なクラシックデザイン。「毎日の生活に美を」という当時のキャッチフレーズを象徴的に併せた、スタイリッシュでタイムレスなパターン。
TAIMI[タイミ]
Aini Vaari(アイニ・ヴァーリ)1961年
伝統的な花々が咲き乱れる夕暮れを思い起こさせる、愛らしく懐かしいフィンランドを代表するデザイン。オリジナルは1961年、「アートを産業にするのではなく産業をアートにする」をモットーとした、アイニ・ヴァーリがデザイン。
ANNUKKA[アンヌッカ]
Mirja Tissari(ミリヤ ティッサリ)1970年代
「アンヌッカ」とはフィンランドの女性のなまえ。'70年代らしい力強いパターンが特徴の花柄を、今の時代にふさわしいモダンな表情にアレンジ。
さらに創業200周年の記念として、「Finlayson×FELISSIMO テキスタイルデザインコンペティション」を開催! 新しく美しいテキスタイルが生まれました!
フィンレイソンの創業200周年を記念した展覧会
そんなフィンレイソンの歴史と作品を知ることができる展覧会が、この秋、京都に来ます! タンペレ歴史博物館に保管されている当時の貴重な資料を初公開するほか、同じく工場のあった街、フォルッサ博物館に保管される色鮮やかなデザイン原画やテキスタイルなどをまとめて紹介する、日本で初めての展覧会です。
来年1月までの長期の開催。もし状況が許せば、フィンランドの暮らしの中で愛され続けた、フィンレイソンの魅力を発見しに行ってください。
また、企画展とのコラボとして、ワークショップ『フィンレイソン柄の折り紙を折ろう!』を開催します。
2021年10月10日(日)と10月23日(土)の2回。時間はどちらも10:30~16:00。京都文化博物館3階のやすらぎコーナー(展示室内)で開催予定です。事前申し込み不要・参加費無料(ただし当日の入場者に限ります)ですので、ご都合の合う方はご参加ください。
またワークショップでも使用する「ミニツク×フィンレイソン100柄の物語 ORIGAMIパターンペーパー」は、展覧会場内特設ショップでも販売いたします。詳しくは企画展公式サイトをご覧ください。
FinlaysonTM ©Finlayson Oy
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詳しくはこちらのツイートをご覧ください。
Finlayson[フィンレイソン]× FELISSIMO[フェリシモ]
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