インスピレーションの源「ミュルーズ染織美術館」
こんにちは、フェリシモミュージアム部のmitu.です。
突然ですが、みなさまは「ミュルーズ染織美術館」をご存知でしょうか?
フランスの東部アルザス地方、スイスとの国境近くにある地方都市・ミュルーズ(Mulhouse)。本日は、こちらにあるちょっと変わった美術館をご紹介したいと思います。
プリント生地の流行発信地ミュルーズ
“水車小屋の地”という意味のミュルーズ(Mulhouse)は、その地名の通り、水資源が豊富な土地柄、水力を中心に発展した産業都市です。
産業革命前のフランスでは、国内の織物産業を保護するため、プリント生地の国内生産や輸入が禁止されていました。しかしながら、皇帝直属の自由都市として自治が認められていたミュルーズは、その制限を受けることなく、必然的にフランスのプリント生地産業の中心地となりました。
18世紀後半の産業革命以後は、綿織物に機械が導入されたことをきっかけに、機械産業の中心地としても発展。かのナポレオンによってもたらされたペイズリー柄の大流行を支えるなど、18~19世紀の欧州におけるプリント生地の流行発信地でもありました。
約600万点以上の染織資料を収蔵する美術館
そんなミュルーズの地に1857年に産業デザイン美術館として創設されたの
が、「ミュルーズ染織美術館」。18~19世紀の室内装飾、服飾デザイン画、染織見本を中心にヨーロッパを始めとする世界中の資料が約600万点も収められ、そのコレクションの豊富さ、質の高さにおいて、世界に類を見ない染織資料を保存する美術館です。
アレンジ可能な美術品
面白いのは、美術館所蔵の染織資料は、美術品であるにもかかわらずアレンジ可能なこと。さらに、クリエイターらの手によって現代に甦ったビンテージのプリント柄は、ふたたび美術館に収蔵され、アーカイブの一部となります。こうした取り組みも相まって、「ミュルーズ染織美術館」は、ヨーロッパの著名メゾンを始めとする世界各国のクリエイターたちにとって、インスピレーションの源となっているのです。
新たな価値を生み出す場所としての美術館
美術館という場所が、古きものを残し伝えるだけでなく、新たな価値を生み出す場所になっている。そしてそれがまた残し伝えられ、次の時代のインスピレーションの源となっていく……。なんて素敵なことでしょうか。
フェリシモではMEDE19Fが、ミュルーズ染織美術館のアーカイブからデザインを厳選し、図案や配色にアレンジを加えた限定プリントを制作。新たなプリント柄として美術館に収蔵されています。
MUSÉE DE L'IMPRESSION SUR ÉTOFFES MULHOUSE
14、rue Jean-Jacques Henner 68100 MULHOUSE France
営業時間 : 火-日曜 13:00-18:00
(5月1日, 12月25日~26日, 1月1日~2日は休業)
http://www.musee-impression.com/
現在は「いざ、ミュルーズへ!」と美術館へ行く訳にはいきませんが、ファッションを通じて現代に甦ったプリントを楽しんではいかがでしょうか?
MEDE19F
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ミュルーズモダン〈「ミュルーズ染織美術館」アーカイブコレクション〉
Autumn 2020 COLLECTION
MEDE19F ミュルーズモダン〈「ミュルーズ染織美術館」アーカイブコレクション〉ヴィンテージパターンプリントロングワンピース〈レッド〉
MEDE19F ミュルーズモダン〈「ミュルーズ染織美術館」アーカイブコレクション〉ヴィンテージパターンプリントロングワンピース〈ブルー〉
MEDE19F ミュルーズモダン〈「ミュルーズ染織美術館」アーカイブコレクション〉ヴィンテージパターンプリントロングスカート〈フォレストグリーン〉
そのほか、MEDE19F の「ミュルーズ染織美術館 ―アーカイブコレクション―」はこちら▼
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