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Amazon KDP(Kindleダイレクト・パブリッシング)でペーパーバック再出版!本名をペンネームにかえて再出発です

「星の数ほど」という美しいたとえがあります。
とはいえ、ひつじのむれのような夜空の星は、いったい、いくつあるのでしょう。わかっているのは、地球の砂の数より多かろうということだけで、人間が数えるなんて、とうてい不可能。数えられるのは、神さまをおいてほかにありません。
旧約聖書をひもとけば、「詩篇」と呼ばれる言葉の神殿に出逢えます。
百五十の詩からなる詩篇の終り近く、百四十七番目の詩にきざまれた一節が輝きます。

主はもろもろの星の数をかぞへて、すべてこれに名をあたへたまふ

数えた星のひとつひとつを、神さまは名前で呼んでくれるというのです。
それは、うとんじられ、忘れられ、すみっこで泣く者、落ちこぼれ、自信をうしない、ふがいなさに悲しむ者、そういうすべての存在を神さまは知り、決して見捨てないことを意味します。まんなかで燦然と輝く大きな者よりむしろ、苦悩の闇に光が消えてしまいそうな小さな者に呼びかけます。

Évangileということばがひかりながら舞いおりたのは、バレンタインの日の朝まだきのことでした。
エヴァンジールとは「福音」です。
福音――と書いて、ふくね。
ひかりに打たれ、ペンネームがうまれました。
宇宙のプレゼントは流れ星でもチョコレートでもなく、あたらしい名前。
神さまに呼んでもらえた気がします。

名を呼ばれ、見えない手に背なかを押され、このたび、二年前に本名で出版した「神さまのかくれんぼ」にペンネームの名ふだをはりつけ、再出版してみました。中身はそのままではなく、もとの本から十五の物語をつづった章のみを抜粋したものになりました。身軽になったぶん、もっと多くのひとのもとへ、飛び立ってゆくといいなあと願っています。

たとえ気づいていなくとも、あなたもだれかのたいせつな星。あなたの光を待つひとは、いま、そこにいる。照らし合うとき、あなたは内なる光に気づく。あなたが輝き、そして星座は完成する――



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