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ジミンさん、行ってらっしゃい


 
 
なんかさあ、わかるよ。

小中9年間学級委員やって高校首席入学で図書部だった優等生が

芸能の道に進むのを反対した父に中学生の時点で自分の人生に対する真剣な考えを伝えて説得したのも

若くして自分の進む道を選んだから弟に対しても口うるさく進路の話して若干ウザがられるほど心配しちゃうのも

ちょっとくそ真面目だから子どもがサッカーしてるの見て「あのグラウンドがどこまでも自由に見える」ってぼそっと呟いてメンバーに茶化されちゃうのも

インスタ個人アカウントの初投稿に自分で撮った写真とかではなくMVのアナザーカットを載せててSNS苦手そうなのも

ファンに向けて綴る言葉が翻訳機かけて全部正しく変換されるほど丁寧な文章なのも

ぜんぶぜんぶわかるよ。

わかっちゃうのはさ、彼のサービス精神を自分と重ねてしまったからなんだけど

あの人は7人の中で一人だけ色がないように感じる。芯は汚れひとつない真っ白か、澱みない透明なんだと思う。自分の個性を消してまで人に必要とされる姿を創り上げることができるんだろうね。
彼が現代舞踊を生かしたしなやかな踊りを魅せるのも、可愛くあざとくいるのも、確かに人に求められていたことだと思うから。
なんの色もないということは、どんな色でも受け入れることができる証明だと思う。

ある程度人に求められることを察することができちゃうし、対応できちゃう器用さもあるんだよね。でもそのパフォーマンスが自分の意思と乖離していることに気づいているのにコントロールすることができない不器用さもあって、
それを自分で見つめ直した結果が約束という曲に詰まってるんだろうなあ。どこまでも正直。


ずっと自分を律してきたから正しくないことに憤ることができて、それによって度々周りに言葉がキツいだとか無遠慮だとかマイナスの印象を与えてしまってたこともわかるよ。
それでもどこかで

「正論は正しいけど正論を武器にするのは正しくない」

ことに気づいたんだよねきっと。


練習生の頃から一緒だった不思議な友達のこと、あんなに仲良しになるまでぜんぶ受け入れたのは慈愛に満ちてる彼が相手を理解しようと最後まで真摯に向き合ったからなんだろうなあ。

たまにそこで?みたいな場面で恥ずかしがる姿は、きっと喜んでくれる人がいるからいつも頑張って自分を見せてた彼の反対の面なんだろうなあ。舞台上で見せてくれるいくつものフィルターを纏った姿はもともと持っていたものじゃなくて真面目な彼が毎日毎日血の滲むような努力をした末に手に入れた生きる術だったんだろうなあ。

まだまだですと言いながら日々怖いくらいの成長を遂げている末っ子に「ぼくが知る限り一番自分に厳しいひとです」と言わせた彼のひたむきさを知ってる。器用で礼儀正しい彼はきっとどこへ行っても生きていけただろうけど、この道でしか生きられない人だと思わせるほど今この瞬間に心血注いで一生懸命生きてる姿が大好きだなあ。

ぼくは愛されたい人だったみたいですって言ってたけど、決して受け身であるわけではなくて愛されるために莫大な時間と莫大な精神力を費やしたこと、みんな知ってるよ。どんなあなたでいようと変わらず大好きだよ。
先の見えないこの2年間走り続けてくれてありがとう。休暇、ゆっくり休んでね。ステージに立ってくれる限り愛すから、また笑顔でおかえりって言わせてね。




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