【UI研修 #2】デザインの基本フレーム(プレゼン編)
こんにちは、f4amuraiのUIチームリーダーOです。第2回目のUI研修レポートです!
前回、UIデザインに着手する前に目的や要件を明確にすることと、その基本フレームワークについてお話ししました。
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第2回目のUI研修では、基本フレームワークに沿って各メンバーの過去の制作物をプレゼンしてもらいました。
フレームワークに沿ってデザインの目的や要件の言語化を実践してもらうことを目的としていましたが、その他にも各メンバーがどのような試行錯誤をしながらデザインをしているのか、現状何にチャレンジしているのか、どういったところが課題なのか、などメンバーに対しての理解がより深まったので、チームリーダーとしても有意義な会でした。
プレゼンを聞いて感じたこと
各メンバーがプレゼンしてくれた内容自体は公開が難しいのですが、プレゼンを聞いて得た気づきをまとめておきます。
的確なアウトプットは精度の高いインプットから生まれる
運営タイトルに携わっているOさんは、ビンゴ機能のUIデザインについてプレゼンしてくれました。
定義した目的にきちんと沿ってデザインがブラッシュアップされていく過程と、最終的なアウトプットが合致していて、制作過程の説明に納得感がありました。
設計や周囲から受けたフィードバックをもとに、インプットした言語情報を的確にビジュアルへと変換してアウトプットできているということです。
アウトプットの質自体を高めることも大事ですが、国語力を高めて精度の高いインプットができるようになることも大事ですね。
丁寧に可視化して他職種と議論する機会を持つ
新規プロジェクトに携わっているTさんは、製作中の初心者ミッション画面についてプレゼンしてくれました。
Tさんの方で作成したワイヤーフレーム案3つをベースに、他職種と議論して今のデザインに落とし込んでいった過程を紹介してくれました(ボツになった案も見せてくれたので興味深かったです!)。
私がデザイナーとしてこのようなワイヤーフレーム案の作成や、レイアウト的な意思決定をする場合、 ここ数年はデザイナーだけで完結させてしまっていたなと感じました(手元でラフを書いたり想像したりしただけでも、デメリットが多ければ誰にも共有せずにボツにしてしまう)。
設計意図や要件を想像して2パターン以上の可能性が存在する場合、それぞれのパターンを作った上でプランナーに提案して、どちらがより意図に沿っているかを確認することもありますが、同じ要件で複数レイアウト案を展開することはほぼありません。
このような進行は時間が限られてる場合有効ではありますが、デザイナーの検討工程がブラックボックス化してしまうデメリットもあるので、Tさんのようにまずいったん作ってみて、関係者で意見交換する機会をもつこともチームとして成熟するためには必要なのかもな、と思いました。
感受性を豊かにする
運営タイトルに携わっているYさんは、イベントロゴの制作過程をプレゼンしてくれました。
Yさんは毎回キャラの特徴やシナリオを丁寧に読み込み、解釈する工程をすごく大事にされる方だなあと思っていたのですが、「〇〇のようなシナリオ構成だったので、それをビジュアルで表現しました」というような制作意図を聞き、インプットした情報に対する感受性がとても豊かなことに気づきました。
前述した、精度の高いインプットの一種だと思うのですが、インプットしたものを自分なりの感受性フィルターに通すことでおもしろいアウトプットが生まれるのかもなあと思いました。
まとめ:いろいろな人とデザインの議論を重ねよう
前回の講義編で話した内容と、今回得た気づきをまとめると、デザインに関する意思決定をする際、以下の流れが理想的なのかなと思いました。
(1)まず施策や機能の目的を言語化してそれに沿ったデザインをおこなう
(2)1で作成したデザインを他者に説明・アピールする
(3)2を元に他者と議論し、多角的な視点を収集する
(4)3を受けてどの案が適しているのか意思決定する
(3)の他者との議論を繰り返すことで、多角的な視点を自分の中で養えれば経験を積むごとに(3)の工程がかなりショートカットできるようになりますし、(4)の意思決定の精度を高め、仮説と検証のサイクルをより早く回せるようになると考えています。
上司や偉い人に意思決定を求めてしまいがちなのは、(3)のときにいろいろ人と自ら進んで議論をせずに、いきなり偉い人の多角的な視点に頼ってしまっている側面もあるかと思います。
目的や課題を元に意思をもって自分の推し案を決める。そんな意思決定が習慣化できると、デザイナーとしての視座が上がるのではと思いました。
とはいえ時間が限られている場合もあるので難しい場合も時にあるかと思いますが……。せめて偉い人の意思決定に対して受け身の姿勢でいるだけでなく、「なるほど〜、ちなみにその心は?」とか「つまりこういう基準で意思決定する感じですかね〜」のような深堀りできるコミュニケーションをとることが大事です。
その他、読書や他社のゲームを研究することも多角的な視点を得るために有効な手段だと思います。そして、UI研修も視野を広げる手段の一つになっていればいいなと思っています。
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