【UI研修 #5】わたしのUI思想
こんにちは、f4samuraiのUIチームリーダーOです。
第5回目の研修では「わたしのUI思想」と称して、各メンバーでUI制作時に気をつけていることやTipsの共有をしました。
UI思想とは
例えば「ライトユーザーが多いゲームほど画面上の選択肢は少ない方がいい」「決定とキャンセルボタンを横並びにするときは、決定ボタンが右側のほうが良い」「いやいや、決定ボタンは左側のほうがいい」など、「こういう場面では、こうしておいたほうが良い場合が多い」といったTipsのことを勝手に“UI思想”と呼んでいます。
これはUIデザイナーとして経験を積みながら、読書やSNSなどからの情報収集を繰り返し、各デザイナーごとに少しづつ違った形で形成されていくものだと考えています。
私にもいくつか思想があるのですが、1人で作業する分にはあえてそれらを意識したり
いちいち言語化したりする機会があまり無かったなと思い立ち、今回の研修をするに至りました。
研修の前半は私から7つほど思想を共有し(スライド参照)、後半は参加者から各々の思想を共有してもらいました。
思想との付き合い方
自分なりの思想があるとUIデザイン業務が円滑に進みますが、必ずしも思想=正解ではないということは認識するべきです。
自分や他人の思想に執着せずに、ゲームのコンセプト・ユーザー層・デザインのトーンマナーなどによって、その都度柔軟に本質を捉えて意思決定する必要があります。
既存の思想に頼りきって「この場合には何が適しているのか」の思考が浅くなってしまうことは怖いことだなあと思います。
私は主に読書からデザイン系の知識をインプットするタイプなのですが、そこで得られた知見を正解とするよりは、以下のような場面で活用している気がします。
<思想を活用する場面3選>
・ゼロベースで1〜2案出すときのとっかかりとして活用
・他者と意見交換するときのネタとして活用
・2〜3案のなかで迷ったときの判断基準として活用
思想のすり合わせ方
では異なる思想を持つ人と対峙したときはどうしたらよいでしょうか?
個人的には、その人との思想バトルに勝つよりは、それぞれの思想のメリット・デメリットを比較してすり合わせることが理想だと思っています。
普段UI関連の案出しをする際は、思想Aを基にしたA案と、その反対の思想Bを基にしたB案、思想AB案の両方をできるだけ考慮したC案の3つの手札を頭の中に用意しておくイメージでいるので、そんなにぶつかることはないかな……という感覚はあります。
「絶対にこの案が良い!」というよりは、比較してみるとこの案がいいと思ったけど
皆さんはどう思いますか? という提案の仕方が多いです(たぶん)。
(A案のほかに、B案、C案の存在とそれらを比較した考察を話しても、ただA案だけをゴリ押しされるときが稀にあり、「えっ今の話し聞いてた...?」と思うことはある)
ただの不毛な思想バトルになってしまいそうな場合は、「思想に執着しすぎていないか?」をお互い振り返る余裕があるといいですね。
前述した通り、職種や担当者ごとに持っている思想が微妙に異なる場合が多いので、UIデザインに関する細かい部分は、いったんお任せしてもらうほうがスムーズに進行できるとは思いますが、それはそれでより大きな責任が伴うことになります。その責任を果たす胆力や知識も必要ですし、まずお任せしてもらえるような信頼を得る必要があるかなあと思います。
皆さんのUI思想はなんだろう?
研修の後半に、各メンバーには以下のようなUI思想を共有してもらいました。
おわりに
みんなのUI思想を聞いていると、なんだかこう……それぞれがさまざまなやりとりと試行錯誤を経て今に至っている様子が伝わってきてとても有意義でした!
他人の思想を知って糧にすることも大事ですが、実際に失敗したり、痛い目を見たり、七転八倒するほうが、より強く心に刻まれて自分の思想として定着しやすいと思います。
まずは何でも身を持って経験すること、そしてその度に振り返りを行うことが自分なりの思想を育てることに繋がるのかなと思いました。
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