いつでも自由に動ける自分づくり
1.ある東欧の国の若者との会話
最近、ある東欧の国の20代後半の女性(Aさん)と定期的に話をしています。彼女はいま別の国に留学中。卒業したら母国に戻るのかと思ったら、そのつもりはない。
理由は、国に魅力を感じないから。
政治がよくない。
その国にはとても美しい自然や文化がある。しかしながら、残念なことに、それを活用する能力、意欲が、政権にはない。
若い世代のかなり多くは別の国への移住を、10代のうちから念頭に置いている。
Aさんからは、その国に起こっていること、例えば、政治家による汚職、国民の貧困などの話をよく聞く。以前共産主義だった頃よりも今はよいのかと思い込んでいたが、決してそうではなく、かなりの問題があり、国民は我慢を強いられている。変えようとしても変わらない。
2.日本も同じだ💦
これが20年前、30年前であったら、「日本は違う」と思えた。
ところが、、現在は全く他人事じゃない!
国民のことなどどうでもよい、自分だけがよければよい、カネと権力にまみれた政府、政治家達。
安倍政権で絶望感MAXだと思っていたが、旧統一教会のことが明らかになるにつれ、MAXにもっと上があることを知った。
私は60代に入ったところだが、今後の寿命は限られている。それでもこの絶望感。
3.「日本」に依存しないキャリア形成を
Aさんは、母国語に加え、英語、日本語が堪能。加えて中国語も勉強中。
英語は小学校の頃から授業に入っていて、自分でも勉強をし、自由に使えるようになっている。
彼女の知人友人は皆最低英語は使うことができる。自国には残っておらず、様々な国で勉強や仕事をしている。
現在の日本の状況、デジタル後進国だし、ジェンダーギャップは解消されていないし、政府は老人達によって運営されている。もはや先進国とは言えない。日本にも優秀な人達、若手は多いけれど、国を動かす立場にはなれない。
アカデミズムの世界ではいち早く日本を脱出する動きが出ていた。そして、学術論文数 日本は世界5位に下落 というニュースが先日報道されたばかり。
高齢化はますます進むし、国力は低下する可能性は高い。
もちろん、希望を持って、世の中をよくしていこうという人達は、ビジネス界も含め、たくさんいる。うまくいけば、劇的なイノベーションが起こるかもしれない。
しかし、そうならない可能性も少なくない。
VUCAの時代、会社主体ではなく自律的なキャリアデザインが必須となっている。いわゆるZ世代をみていると、着々と自分自身のリソースを発掘し成長させている人達が目につく。軸足がしっかりしていて、生存力も強そうだ。これなら、どこの組織でも、どのような形態でも生きられるだろう。
それと同様に、「日本」という場を前提としないキャリアデザインもしておきたい。
Aさんの国の若手のように、いざとなったら他の国に住み、働くことのできる力をつけておけば安心だ。
できれば10代から、「日本で永住しない可能性」を頭のどこかに置き、どこの国でも生きていける能力を身につけて欲しい。
特に、英語を身につけておくのは必須。「日本語しか使えない」状況は最大のリスクだと思う。そして、グローバルな体験をできるだけ積んでおき、海外に出ることのハードルを下げておこう。
(↑↑↑ は自分自身の大きな反省点でもある。)